「銀髪をまとめ白フリルでサンマ」の批評
初めまして!俳句仲間が増えるととても嬉しい限りです。
添削サイトということで、私含め、提示された句に課題があれば厳しく指摘を入れちゃいますが、そう言う見方や考え方があるのかと一旦受け止めて、次の作句にチャレンジしてください。
人物像をイメージし、その人物と秋刀魚を取り合わせようとしたことは良いと思います。ですが、色々問題があります。
■人物を描写しすぎている割にあやふや
上五中七でさらに下五にまでかかって人物の風貌を描写をしている割に、お年を召された女性ということはわかるもののその様子や何をしているのかがはっきりしないです。読者に託すというのは、自分の言いたいことが明確に描写されてその周辺を託すのは良いですが、女性の格好と秋刀魚だけ置かれてもふわふわしすぎています。
■「で」の使い方
「で」という助詞は、〜(という状態)で、という散文的な説明が強くなります。俳句は韻文の調べを作ることが基本となりますので、「で」は要注意です。これを使ってうまく言っている句もありますがそれはとてもうまく使っているから。
■「サンマ」の表記
俳句では、動物(魚も含む)・植物は、基本的には漢字表記が基本です。漢字でない場合は、その効果を求められます。その効果を自分で意図して使う場合を除いて漢字が良いでしょう。この句では、カタカナで表記することで、季語がさらに脇役になってただのそういう魚として扱われているので逆に損をしています。
■白フリル
フリルのチョイスはどうでしょう。エプロンならエプロンの方がわかりやすいです。可愛いおばあちゃんと読めなくもないですが、ちょっと痛い感じの人かな?という誤読も受けかねないのと、フリルのひらひらのイメージが強すぎてそっちに句のしょうてんが引っ張られるような。
■季語が動く
季語が動くというのは、季語を別のものに変えたところで、その句の伝えたい詩が変わらない状態です。この句は、最初の通り年配の女性の姿を描写がメインで白フリルに楽しげな様子を託されたような形になっているので、「サンマ」がただの付け足しです。(ご本人としては、祖母がサンマが似合うってイメージが強くあるので自分だけにはサンマとの必然性があるのでしょうけど、句として提示された時に、既記の理由なので表現されていません。)
サンマが好きな(読者には伝わらない)おばあちゃん(元気で若々しいおばあちゃんでありそうなことはかろうじて伝わる)を、色々伝えるためには17音では到底無理ですが、あるワンシーン・状況に焦点を当て丁寧に描写することで、色々な想像を喚起させることはできます。
ということで、17音という短い形式の中で、何を伝えたいかを再考してもう一度投句してみてください。(この句では、何を一番言いたいか読み取れないため、添削が厳しくて。。)
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俳句初心者です。初めて投句させて頂きます。
白髪交じりの祖母が、白いエプロンを着てサンマを焼くのか、食べるのか、買いに行くのか・・・とにかく祖母にはサンマが良く似合っていました。
それを詠んでみたのですが・・・ご指導頂けましたら幸いです。宜しくお願い致します。