俳句添削道場(投句と批評)

以下の俳句の添削・批評をお願いします!

鈴虫を背に見上げるは灯火を

作者 佐々木号大  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

俳句を初めて投稿させて貰います。
この俳句の意味は、秋の初めの涼しくなってきた夜に出歩いた時に、もう蝉ではなく鈴虫が泣いているのだと気付かされ、真上を見上げてみるといつもは綺麗な星空が見えるのに空には星すらなく歩道の街灯が一番光って見えたという私が感じた切ない気持ちを俳句にしました。

最新の添削

「鈴虫を背に見上げるは灯火を」の批評

回答者 なおじい

佐々木号大さん、こんにちは。初めまして。御句の感想と提案句を置かせていただきます。

御句については、すでに三名の方がとても丁寧にアドバイスなさってます。わかりやすいので大いに参考になると思います。
私も佐々木さんの句を拝読して、すぐに返信したかったのですが、年のせいで先のお三方ほど俊敏な対応が出来ず、遅れをとってしまいました。
アドバイスはもはや十分かとは思いますが、私もお伝えしたいことがあるのでコメントさせていただきますね。お三方と同じことがあってもマネではありません(笑)。私の筆が遅いだけです。

御句、ご心情はわかります。蝉の声が消えて、鈴虫の声なんぞ聞いた日には、もう泣きたくなりますよね。でも、季節には抗えません(自戒)。

私も俳句について偉そうに言えるキャリアではないのですが、添削道場のいいところは、みんながみんなの句についてコメントし合う点です。ですので思ったこと言わせてもらいます。反対に佐々木さんも、コメントくれた相手に対してお礼を兼ねて相手の句の感想なりを言ってくださると勉強になります。

御句、まず、「鈴虫の」。いいですね。「虫の声」としたくなるところ、具体的でいいです。
「背に」。なんですか?確かに虫の声はBGMにはなりますが、あまり背に受けるものではありません。足下から聞こえるでしょう。蝉の声が頭上から降るのと逆に。
「見上げるは灯火を」。意味がわかりません。日本語になっていません。佐々木さんご自身、これっておかしいと思いませんか?この辺は先のお三方も詳しく言っておられますが、いくら俳句と言えども、普通に素直に言えばいいのですよ。
「灯火」。普通、この言葉は使いませんでしょう。コメントには詳しく状況が書かれていてよくわかりますが、そのコメントのとおりの表現になっていないですね。

そこで私の提案句ですが、

  鈴虫や空に街灯だけの夜

としました。上五はイサクさんご提案の「虫の音や」でもいいと思います。
季語の「虫の音」を「や」で一旦切って、足下から空に視線を移します。しかし星は何も見えず、街灯だけしか見えない夜であることよ、寂しいものだなぁ、という句です。

もちろんこれはベストではないですが、今後のご参考になれば嬉しく思います。

句の評価:
★★★★★

点数: 0

添削のお礼として、なおじいさんの俳句の感想を書いてください >>

添削一覧 点数の高い順に並んでいます。

「鈴虫を背に見上げるは灯火を」の批評

回答者 げばげば

句の評価:
★★★★★

こんにちは。
はじめまして。げばげばと申します。
俳句は初めてということですが、私も初めて投句するときは勇気がいりました。でも、みなさんいろいろアドバイスをくださるコミュニティでいろいろ勉強になりました。この一歩を踏みだしたことがすばらしい!最初はうまくいかないことばかりですが、ぜひ、いろいろ参考にしながら、あーでもないこーでもないと果敢に作句してみてくださいね。

御句、鈴虫が鳴いている、うーん、素敵な秋の夜だなー、そして「背に見上げる」、おー何をするのかな?と思うと、灯火があった。秋の素敵な一瞬を切り取った気持ちのこもった句ですよねー。この秋のものがなしい感じはなんとしてでも句にしたい気持ちわかりますー。私も秋好きですー(^▽^)/

せっかくの添削サイトなので、気になることは率直に書いておきます。(これがこのサイトのいいところで、みなさん忌憚なく書いてくれます)
・「灯火」この着地がちょっと難しかったです。灯火って明かりのことなので、街灯とはわからず、あー、恋する誰かの窓の明かりを眺めているのかな?とそういう風にとりました。
・鈴虫を「背にする」というのも少し、季語を背にしてしまうのが、むしろ鈴虫に惹かれていくものかなーと思ったりもして。虫の声は全体を包み込むものでもあるので、背にするという措辞が少し気になります。

この2点を解消して、コメントの句意を詠むと

鈴虫や街灯見上ぐ散歩道

となりました。この添削句では、あまりコメントのもの悲しさが伝わってきません。ということは、「見上げたのは街灯だった」という場面と「鈴虫」とが合わさっても、もの悲しさを誘っていないのかもしれないというのが感想でした。(星空がなくて街灯しかなかったということが17音では詠みこめきれないからかもしれません)

ということで、鈴虫が鳴いていることと何を合わせると、もの悲しいなあという感情が沸き起こるか、というのを検討してみるのもいいかもしれません(*'▽')

いろいろ書きましたが、句ってどの場面を切り取るかということも大切ですが、読んでる方に再現化して届ける描写が難しかったりします。
ぜひ、他の方の句やそのコメントを見てみてください。いろいろ学ぶことがあると思います!!

点数: 1

添削のお礼として、げばげばさんの俳句の感想を書いてください >>

「鈴虫を背に見上げるは灯火を」の批評

回答者 イサク

句の評価:
★★★★★

こんばんは。はじめまして。

初心者さんでしょうか?

御句、コメントを読まずに見た場合、
「そこにいて見えている鈴虫に背を向けて、見上げているのは明かりを」
となりますね。コメントにあるような風景が見えてきません。

◆鈴虫は見つけたわけではなく、声が聞こえているとのこと。ならばたとえば「虫の音」という季語はどうでしょう?
 芭蕉も蝉の鳴き声は「蝉の声」と詠んでいます。
 俳句は十七音しかないので、ひとつひとつの単語をわかりやすくすることが結構大事になってきます。
◆「見上げるは灯火を」
 助詞がおかしいですね。「灯火を見上げる」の倒置でしたら「見上げる灯火を」、そのままの語順で「は」を使うのが正しければ「見上げるは灯火(なり)」となります。「は」「を」両方入れてしまうとなんだかおかしいです。
 いずれにせよ、時代劇の決めセリフで出てくるような「○○するは△△」のような言い方は、わざとらしさが先に来て、あまり俳句には向いていないようです。素直な語順にしましょう。
◆「灯火」
 「灯火」では何かを燃やした明かりになるので、現代の「街灯」を表すのは難しいです(ガス灯の時代ならありえたかもしれません)。素直に「街灯」と使った方がいいですね。
◆「星のない空」は、たぶん十七音の中では綺麗には入りません。その点、最初から句に入れなかったのはよかったと思います。

以上から、コメントの意図をふまえて、十七音に収めようとしてみると

・虫の音を背に街灯を見上げたり

こんな感じでしょうか?

さらにここから、「街灯」なら「見上げた」と言わなくても見上げているので、下五を別の言葉に変えて見たり、虫の声は「背に」と言わなくても聞こえているので、省略してみたり、などの工夫ができます。
その工夫によって「切なさ」が出てくるといいですね。

・虫の音や街灯おとす影ひとつ

点数: 0

添削のお礼として、イサクさんの俳句の感想を書いてください >>

鈴虫の声にまじろぐ灯火かな

回答者 卓鐘

句の評価:
★★★★★

初めまして。良いところは、俳句17音の分量にはちょうど良いところを詠もうとしたところですね。題材もとても綺麗だし、鈴虫で寂しげな様子は十分伝わります。

まず、推敲の第一歩は、不要な言葉がないか?です。
「背に」「見上げる」は言わなくても、鈴虫と外灯くらいで、状況は伝わりますね。なので、この二つはなくてもOK。
「見上げるは灯火を」は日本語として変です。見上げる(もの)は、という(もの)が省略されたは、なのでそのあとは名詞だけがあるべきですが「を」で変なことになってます。「見上げる(のは)灯火(です)」って言いたいので、
・見上げるは灯火ぞ
・見上げるは灯火よ
とかならわかります。ただ、「見上げる(もの)は(星空ではなく)灯火(なのだ)」としたかったは意図はわかるのですが、ちょっとそれは強引で、見上げたのは、灯火だ!と強調されても、????となります。

「灯火」の問題ですが、作者がどうしても街灯のことを伝えたいなら、街灯とすべきでしょう。ただ、僕は「灯火(とうかorともしび)」として勉強をしているのか、外で一人でキャンプでもしているのか、心の灯火のこと?など場所をあえて特定しないのもありかと思います。

鈴虫と灯火の取り合わせで、その様子や声などの描写を付け加えていくと良い気がします。

点数: 0

添削のお礼として、卓鐘さんの俳句の感想を書いてください >>

その他の添削依頼

化け狸の正体見たり枯葉かな

作者名 丼上秋葵 回答数 : 2

投稿日時:

鳥ノ巣はカラ廃校の屋根

作者名 熊本太郎 回答数 : 1

投稿日時:

短夜の夢のつづきは夢と知る

作者名 久田しげき 回答数 : 0

投稿日時:

トップページへ
俳句を添削する!
添削対象の句『鈴虫を背に見上げるは灯火を』 作者: 佐々木号大
手直しした俳句は省略可能。批評、感想のみの投稿もOKです。

選択肢から簡単に良い感想が作れる!

さんの俳句

ました!

次回作も楽しみです。

俳句の評価
指摘事項(該当する項目にチェックを入れてください)

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

優れた添削・批評は日本俳句研究会の記事として、転載、引用させていただく場合がございます。ご了承ください。

▼添削依頼された俳句の検索

▼添削と批評(返信)の検索

ページの先頭へ

俳句添削道場の使い方。お問い合わせ

関連コンテンツ