俳句添削道場(投句と批評)

なおさんの添削最新の投稿順の5ページ目

「燐寸するふと友の顔浮かぶ暮」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 燐寸するふと友の顔浮かぶ暮

東野宗孝さん、こんにちは。
御句拝読しました。鍋の友ですか?東野さんはお友だち思いですね。その光景、わかります。

ただ、俳句としては、二、三点工夫できるところがあると思いました。

まず、「燐寸する」ですが、マッチはすらなければ何も始まらないので「する」のは当然、ということは、これは省くことができます。

次に、「ふと」ですが、俳句は大体、ふとした心の動きや発見を詠むものですから、これも省くことができます。

なにも、何でもかんでも省けばいいというものではないですが、省いても意味が通じるものは省いて、その分、読み手の理解を助ける、想像の枠を広げる言葉を入れた方がいいのではと思います。

最後に、「暮」を季語としてお使いかと思いますが、「暮」はこれだけでは季語になりません。「年の暮」にしたいです。

・年の暮燐寸に浮かぶ友の顔

こういうのでもいいかと思いました。
よろしくお願いします。

点数: 1

「落ち葉舞うコート羽織る娘なりけり」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 落ち葉舞うコート羽織る娘なりけり

Ricolaさん、こんにちは。
御句拝読しました。何点か気になりましたことをお伝えします。

まずご自身のコメントですが、イチョウは「紅葉」ではなくて「黄葉」ですね。

次に、俳句の字余り、字足らずです。基本は五七五ですが、「おちばまう」は五音でいいですが、次は「コートはおる」で六音、「むすめなりけり」で七音ですか?リズムが良くないですね。

また、私は「落ち葉舞うコート」と読めてしまって、テニスコートとかが舞台の句かと思いました。なぜテニスコートと思ったかというと、先に「落葉舞う」と季語が出てきたので、もうこのコートは季語の洋服の意味ではないと思ったからです。でも洋服のことでしたね。

あと、「娘」は、基本的に「むすめ」と読みます。以前、この道場で、「娘」を若い女性の意味で「こ」とお読みくださいと言いましたら、先輩諸氏から、それは俳句では使わないと言われました。「女」と書いて「ひと」と読むのもあまりよくないとのことでした。

すみません、話が横道にそれました。
「娘」とか「息子」は「子」でいいと思いますが。

さらに気になりましたことですが、最後の「なりけり」。これは文法としては間違っていないと思うのですが、用法としてはどうなんでしょう。「娘なりけり」は、「娘であったことだよなあ」「娘だったことに気づいたものだ」と、なんだか大げさな感じがします(私だけかもしれません)。

提案ですが、
・子の容姿(なり)を銀杏落葉と見まがえり
・駆け来る子銀杏落葉を身に纏い

さんざん偉そうなことを申し上げた割には提案句が今ひとつで申し訳ないです。ヒッチ俳句さんがおっしゃるように、題材を分けた方がいいかもしれません。
よろしくお願いします。

点数: 0

「あな寒し運河の船の欠航日」の批評

回答者 なお

添削した俳句: あな寒し運河の船の欠航日

あらちゃんさん、こんにちは。
御句拝読しました。結構考えてしまいました。
作者は、欠航ということを知っていて港に来たのか。
いや、違う。来てみて欠航と知った。それで余計に寒さが身に沁みた、ということではないかと思いました。
御句で私がいいなと思ったのは、上五「あな寒し」。
逆に、少し気になりましたのは、「運河の船の欠航日」。この理由はおそらく、ヒッチさんと同じではないかと思うのです(違うかもしれませんが)。
「欠航日」というと、毎週何曜日は欠航日とか決まっているような(実際はそうかもしれない)。でもおそらく、強風とかのために突然欠航が決まるのでしょう。ですから「日」を弱くしたいと思いましたのと、「運河の船の」は、私も「運河船」とかにできないかと思いました。その方が、句が締まるのではないかと思いました。春の日とかののどかなイメージであれば、「運河の船の」でもいいですが、寒い、がっかり感?とかには、「の」抜きの方が相応しいのではと思いました。
ヒッチさんのコメントの中の、「運河を渡る船」はいい感じと思いました。

提案句ということではなく、色々浮かんだ句を置かせていただけますでしょうか。

・運河船欠航と知りあな寒し
・欠航と知りあな寒き運河かな
・欠航す冬の運河を渡る船

あるいは、
・渡し船/連絡船/観光船欠航寒き運河かな

だいぶ違ってきたかと思い、申し訳ありません。
よろしくお願いします。

点数: 1

「行く秋やねこにフェンスのすきまあり」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 行く秋やねこにフェンスのすきまあり

イサクさん、こんにちは。
拙句「十二月」にコメントおよびご提案句を有難うございました。
全部を言わず、何を嘆くのだろう?というところは読み手のご想像にお任せする余地を残したつもりでしたが甘かったです。
また、本句の「十二月」は、季節としての十二月ではなく、単に生まれ月の表示であるとのご示唆、やはり懸念した通りでした。
ご提案句、特に二つ目、いいですね!
今後ともよろしくお願いします。

点数: 0

「枯葉とは騒音絶えし夜の思ひ」の批評

回答者 なお

添削した俳句: 枯葉とは騒音絶えし夜の思ひ

負乗さん、こんにちは。
御句拝読しました。「適当に」とかおっしゃりながら、このレベルの句を投稿なさる。すごいなと思います。
枯葉の、枝から離れる音、地上まで舞い落ちる音、風に吹かれて道の上を動く音、人や犬猫に踏まれる音…
そのいずれもが、騒音のある日中は気がつくことはできないですよね。
静かになった夜だからこそ、こうした声に気がつき、枯葉に思いを寄せる。
このままいただきます!

点数: 1

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