俳句添削道場(投句と批評)
みつかづさんのランク: 師匠106段 合計点: 436

みつかづさんの俳句添削依頼

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庭の巣を往にたるセグロ秋の蜂

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天竜区月へ旅路の友に月

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夜勤者のミキサー音の秋刀魚かな

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皿の柄オカンの秋刀魚吾の秋刀魚

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よう喋るさんま観ながら噛む秋刀魚

回答数 : 2

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みつかづさんの添削

「ふ頭まで冬灯の燈る桜木町」の批評

添削した俳句: ふ頭まで冬灯の燈る桜木町

 
再来、失礼いたします。
先程はコメントいただきまして、ありがとうございましした。

C案の補足でございます。
C案を考えた理由は「横浜市営地下鉄ブルーライン」の主要駅(快速停車)で、
車体に青が取り入れられており、海の色がイメージされているからでございました。
都市と港の境界を詠む現代的感覚が冴えるのではないか、と
考えてみた次第でございます。

そして、作者コメントにお書きの「要するにモダンとレトロが入り混じることが
言いたい」でございますが、桜木町にこだわらなければ昭和感が入れられそうで
ございます。青江三奈さんの『伊勢佐木町ブルース』のイメージで。

・寒燈や三奈の伊勢佐木長者町

横浜市営地下鉄ブルーラインの駅名「伊勢佐木長者町」をそのまま入れて、
青江三奈さんの『伊勢佐木町ブルース』とカブせる為に「三奈」を入れてみました。

寒燈が、昭和の残り香と現代の街明かりを一瞬繋ぐ。
「横浜」という固有名よりも遥かに深い都市情緒が立ち上がるかもしれませんし、
『伊勢佐木町ブルース』の歌詞「伊勢佐木あたりに灯(あかり)がともる
恋と情けのドゥドゥビ シュビドゥビ ジュビドゥヴァ 灯(ひ)がともる」を
思い出されるかもしれません。

以上でございます。幾度もお目通しいただき、感謝を申し上げます。
 

点数: 1

「息白し星座の名前いえる人」の批評

添削した俳句: 息白し星座の名前いえる人

 
めい様

懇切丁寧なご指摘、ありがとうございます。
私めのコメントの意図が、めい様の創作への真摯な思いを汲み取る上で、
言葉足らずであった事を痛感しております。申し訳ございませんでした。
現代の俳句において、口語体の句が存在する事は承知しております。

私めの指摘は、文語体の季語「息白し」に続く場合、句全体の文体と表現を
統一させる意図から、文語文法に照らしてご提案したものでございました。
口語との併用が可能な場合もあるのは承知しておりますが、
句の文体統一の観点から補足した次第でございます。

季語についてご懸念をお掛けした点も、重ねてお詫び申し上げます。

今後とも、めい様の句作の楽しみが続く事を心よりお祈りしております。
大変失礼いたしました。
 

点数: 0

「仕切り屋のひとり寡黙に焚き火かな」の批評

添削した俳句: 仕切り屋のひとり寡黙に焚き火かな

 
こんばんは。ご無沙汰しております。貴句、拝読いたしました。

現代的な人間関係の機微と、焚き火という場の持つ解放感を見事に捉えた、
類想句に陥らない、非常に深い味わいのある一句と私めは拝見いたしました。

「寡黙とあれば『ひとり』は要らない」という意見もあろうかと存じますが、
貴句の「ひとり寡黙に」は、「仕切り屋」という普段の役割との対比において、
非常に重要な意味を担っていると私めは考えました。

「仕切り屋」集団の中での役割を担う人が、「ひとり」という言葉によって
その役割から一時的に離脱し、内省している瞬間が表現されています。
焚き火を囲む集団の中で、「仕切り屋の中で1人だけ」静かに火を
見つめているという、具体的な情景のリアリティを生み出しているのではないか、と
私めは考えました。

この「仕切り屋」と「寡黙」の間に「ひとり」を置く事で、内省と解放の瞬間が
明確に伝わり、焚き火の持つ癒やしと孤独という主題が、
より深く読者に響くのではないかと存じます。

「焚き火かな」の穏やかな詠嘆が、張り詰めた一瞬の解放を包み込んでおり、
構造、主題、季語の全てにおいて成功している一句ではないかと
私めは思いました。

よって、このまま味わいたいと、私めは思います。

以上でございます。お目通しいただき、感謝を申し上げます。
 

点数: 0

「ふ頭まで冬灯の燈る桜木町」の批評

添削した俳句: ふ頭まで冬灯の燈る桜木町

 
晩乃さん。初めまして、こんばんは。みつかづと申します。
貴句、拝読いたしました。

懐かしいですね。
私の母方の実家が横浜の上永谷ですので、東海道新幹線から地下鉄に乗り換えますと
桜木町を通ります。何度か子供の頃に足を運びました。

さて、冬の横浜・桜木町の景が、冷たい空気と共に伝わる写生句と
拝見いたしました。「仕事帰り」、「ふ頭」、「灯」との言葉が、作者の体感を
よく表しており、素直な感受性を私めは感じました。
句をさらに磨くため、2点申し上げます。
 
1:語義の重複について

句中の「燈る」は、季語「冬灯(ふゆともし)」の語意(寒夜に灯る灯)と
重なります。
したがいまして、「冬灯」と「燈る」を併用すると意味が重複し、
句の切れ味が弱まります。
動詞「燈る」を削って「冬灯(寒燈)」をそのまま主役に据える方が、
余韻が生まれ易くなると考えられます。
 
2:季語の焦点と背景構成

「桜木町」という固有名詞は印象的ですが、他の名詞と並ぶと情報が多くなり、
季語が埋もれ易くなります。
そこで、傍題(仲間の季語)の「寒燈」を主役とし、
桜木町を背景として支える添削提案をご提示いたします。

A:埠頭去り桜木町の寒燈よ
B:根岸線桜木町の寒燈よ
C:地下鉄の桜木町の寒燈よ

各案の特徴

A案:「埠頭去り」に動きがあり、港町の冷たさから街の灯への移行が情緒的。
最も叙情豊かで完成度が高い案かと思います。

B案:「根岸線」により通勤風景の現代性が際立ち、実景性が高い。
写生として安定感があると思います。

C案:「地下鉄」は寒さと無機質さが出ますが、灯(ともしび)が
見えにくくなります。初心者の方には、比喩的に「都市の寒さ」を表す
練習句として良い試みかもしれません。

何れも、「寒燈」が句の中心に立ち、背景との距離感が整理される事で、
冬の横浜・桜木町に漂う静けさと人の気配がより際立つのではないかと
私めは考えました。

ご参考までに申し上げます。
以上でございます。お目通しいただき、感謝を申し上げます。
 

点数: 1

「川風や冬鶺鴒の丸まりぬ」の批評

添削した俳句: 川風や冬鶺鴒の丸まりぬ

 
こんばんは。貴句、拝読いたしました。

鶺鴒(せきれい)への温かな眼差しが伝わる、写生の確かな一句と拝察いたします。
寒風に身を丸める小鳥の姿に、静かな感動が凝縮されておりますね。
さて、句の完成度をさらに高めるため、2点申し上げます。
 
1:文法面。動詞「丸まる」について

句末の「丸まりぬ」は、口語の自動詞「丸まる」を文語で用いた表現で
ございますが、文語には自動詞「丸まる」は存在いたしません。
文語にあるのは「円くする・丸める」を意味する
他動詞「丸(まろ)む、円(まろ)む(マ行下二段活用)」でございます。

したがいまして、「鶺鴒が自ら丸まる」という現代表現をそのまま
文語化なさいますと、文法上やや不安定になります。

 
2:季語の焦点。「冬」と「鶺鴒」

作者の感動の中心は、冬の川風に抗いながら佇む「鶺鴒」に在ると
拝察いたしました。
ここでは「冬」を季節の情調を示す脇役とし、「鶺鴒」を主季語として立てる構成が
より自然に感じます。
以上を踏まえ、私めからの添削案をご提案申し上げます。

・冬の川風丸めつる鶺鴒よ

「丸めつる」により文語の正確さを保ちつつ、「よ」による詠嘆で鶺鴒への温情が
柔らかに響くかと、文法的精度と感動の焦点、両者が調和する一句に
なるかと存じます。
完了の助動詞は、添削案では鶺鴒の意志を思わせてより季語を立たせたいの企みで
「つ」に致しましたが、「ぬ」もあると思います。

ご参考までに申し上げました。
以上でございます。お目通しいただき、感謝を申し上げます。
 

点数: 1

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