「逃水やこゑに反抗期の兆し」の批評
添削した俳句: 逃水やこゑに反抗期の兆し
こんばんは。
できている句だと思います。
ただし、逃水が近いという感覚もありそうですし、季語が動くという感覚もありそうです。
もしも作者の判断の中で「逃げ水は近づいたら逃げていくもの⇒反抗期」というイメージで作っていたとしたら、理屈で作ったマイナスは出ているかもしれません。
・逃水やこゑにかすかな反抗期
点数: 2
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添削した俳句: 逃水やこゑに反抗期の兆し
こんばんは。
できている句だと思います。
ただし、逃水が近いという感覚もありそうですし、季語が動くという感覚もありそうです。
もしも作者の判断の中で「逃げ水は近づいたら逃げていくもの⇒反抗期」というイメージで作っていたとしたら、理屈で作ったマイナスは出ているかもしれません。
・逃水やこゑにかすかな反抗期
点数: 2
添削した俳句: 巣はからつぽに蜜蜂の日和かな
こんばんは。
まずコメントなしでの鑑賞から参ります。
御句、「巣はからっぽに」が【鳥の巣】のことだと思いました。
子育てを終えた空の鳥の巣がそこにあり(季語ではありません)、蜂の天敵である鳥がいないことで蜜蜂が盛んに活動しているような、蜂にとっては平穏な「蜜蜂の日和」に見える、という読みでした。
また「巣はからっぽに」という表現のため、中七で登場する蜜蜂の巣ではなかろう、とも思いました。女王バチや幼虫すらおらず、近くを出入りする監視の蜂もいないわけですから・・・
そして、コメントを読んで混乱しています。
慈雨様も「蜂の巣が自明」というようなコメントをしていますが、コメントを読んで再度句を見ても、そういう意味にはとれませんでした。
みつかづ様は「天敵の肉食蜂の巣」を例に挙げており、私とやや近い受け取りになっているようです。
「からっぽ」のニュアンスの違い、な気はしますが。
経験からの机上の想像句は私も大量に読んでいますし、そこからの入選もしています。とはいえまずはお身体を整えて、俳句とお付き合いください。
点数: 2
添削した俳句: 君からのチョコ青色の春動く
おはようございます。
なお様からも訂正でありますが「青」は春を表す色になります。
春夏秋冬で青、朱、白、玄、
二字熟語なら青春・朱夏・白秋・玄冬ですね。
二十四節気もそうですし、中国(特に漢文)の影響を受けている季節の言葉というのは大量にありますね。
この季節の移り変わりが、人間の一生にも例えられており、
青春(子)→朱夏(成年)→白秋(壮年)→玄冬(老年)という意味も持ちます。
日本語で言う「青春」が主に十代の判断力・経済力の未熟な若者を指すのも、ここから来ています。
で、御句。
◆「青色の春」、日本語としての「青春」を意識させたいのですね。
ちょっとクドさ・しつこさを感じますし、上記の理由で「わざわざ言われなくても春は青色やねん」とツッコミの入る言葉ではあります。
◆「青色の春動く」の「動く」
やや狙いすぎを感じる気もしますが、工夫しようという意識は悪くないと思いました。
俳句としては、
俳句は遠回しに言うのはあまり上手くいかないことが多いです。
先になお様より出ていますが、「チョコ」+「春の季語」で遠回しに言うよりは、「バレンタインデー」の季語を使った方のがよいと思います。
「バレンタインデー」の季語の本意に「青春・初恋・若者はなかなか渡せない」のような意味も内包されておりますので、そこを説明する必要もないです。
点数: 3
添削した俳句: 息白く肩のはばたく行きの道
おはようございます。
同時投句のもう一句と比較して、こちらはツッコミどころが多いです。
◆「肩のはばたく」の「はばたく」という比喩が、言葉は悪いですが非常にダサく感じました。
上下している、という意味で使っているのでしょうか?
◆「行きの道」という表現が非常に野暮ったく感じます。
少なくとも「行きか帰りか」というのは句の中で重要な情報には見えません。
五音にするためだけに「行きの」と入れたようにも感じます。
◆「息白く」と連用形で使っていますが、連用形とは「用言にかかる」ものです。さて、どこにかかっていますか?
「はばたく」にかかる?
「行きの」が名詞用法ですがここにかかる?
それとも連用形で一旦切れる?
ここがわかりませんでした。
など、この句はいろいろかっこよくない箇所が多い句になってしまっているように感じます。
「はばたく」「行きの」などを諦めて、「歩く・走る・行く」などの情報を入れたり、もっと具体的な状況を入れた方が、句の映像が鮮明になると思いました。
・息白し肩はずませて走る道
・息白しいまにも遅刻しそうな子
点数: 0
添削した俳句: ひまわりや轢けば少しは涼めるか
おはようございます。はじめまして。
「涼む」を季語とご存じということは、勉強してらっしゃいますね。
「厳しく」ということでそれなりのコメントをしてまいります。
二句同時投句で、こちらの句の方が面白い句材だったので、こちらにコメントします。(もう一つの句は冬の句で、季節感がコメントしづらいというのもありました。)
◆御句の場合「轢けば」が何を轢いたか明確になっていません。
普通に読めば「ひまわりを轢けば」っぽいのですが、「や」で切っているため、そこは確定できません。
なので御句は
「ひまわりや、動物を轢けば少しは恐怖心で涼めるだろうか」
「ひまわりや、人を轢けば少しは刑務所で涼めるだろうか」
などの怖い想像読みのできる句です。
作者が「ひまわりを轢けば」を意図して句作したならば、素直に「ひまわりを轢けば」とした方が良いとは思いますが。
季重なりについては「涼めるか」という疑問形ですし、句の意味としても季語の「涼み・納涼」とは違いますので、「涼む」に季語感が薄いです。「ひまわり」の句として気になりません。
点数: 0