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真飛幽利は一人で暮らしたかった。第4話 全4話で完結

最終話・真飛幽利は一人で暮らしたかった。の第4話

作者 うっぴー 得点 : 2 投稿日時:


 俺は通帳を見て、目を疑った。
 150万円近くの大金が振り込んである!?
「ユーリよ。ゲーム実況とは楽しいの~。あっ、こんばんわ。これから古龍退治に行きます」
 座敷わらしがPS4のゲーム実況をしながら、世界中の人たちに笑顔を振りまいている。
 どうやら、俺が「働いてせめて自分の食費ぐらい稼いでくれないかな」と呟いたのを聞いて、Youtubeのゲーム実況動画を始めたらしい。
 何がおもしろいのかよくわからないが、チャンネル登録数はうなぎのぼりに増え、動画を投稿すれば100万再生はされるようになっていた。
 玄関の呼び鈴がなったので出てみると、頼んだはずもないのにAmazonからでかい荷物が届いていた。
「おい、お前、勝手に何か買ったのか?」
「ああ、最高級A5肉じゃ。こいつをステーキにして豪快に食ってみようと思っての」
 ゲーム実況を終えた座敷わらしが舌なめずりしている。
「安心せい。お主にも食わせてやる」
 なんでも、このステーキを調理して食べる様子も動画に投稿するらしい。
 退魔業は人の暗部をみることとなる。
 ゆえに関わりたくなかった。
 が、これは思っていたのとは方向性が違いすぎる!
 
「どこにも行かないでくれ。俺の座敷わらし……」
「あん? とりあえず、私が飽きるまでは、どこにも行く予定はないぞ。それにしても、ネットとゲームは楽しいの!」
 座敷わらしは、その家の主に幸運と成功を呼ぶが、座敷わらしが去った家は没落し、不幸になるという。
 俺の運命はまさに座敷わらしに握られてしまった……
「ユーリよ。このあたりに最近、交通事故でなくなった子供の怨霊が出るらしい。霊脈が乱れるとゲームに集中できないので、退治してまいれ」
「ははっ、今すぐその不埒者を成敗してまいります!」
 退魔師よりも何倍も稼ぐユーチュバー様には逆らえない。俺は座敷わらしの存在を脅かす怨霊がいると知れば、すぐさま出動し、何を犠牲にしても勝利した。
 そんな俺は、いつしか天才高校生退魔師などと呼ばれるようになった。鬼神のごとく怨霊を退治する俺の活躍に、親父もたいそう鼻が高いらしい。
「ユーリよ。肩を揉むが良い。ゲームのし過ぎて目がつかれた。点眼せよ」
「ははっ!」
 だが、俺の本質が女王に仕える家臣であるなどとは、誰も夢にも思わないだろう。
 この生活は、まだまだ続きそうである。

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