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深緑第3話 全4話で完結

深緑の第3話

作者 あおい 得点 : 2 投稿日時:



その記事は、二人を硬直させるには充分過ぎる内容であった。
文月も紫鏡もある一つの事実を認めたく無くて、そっと記事から視線を逸らす。
だが、そんな二人に無慈悲にも変化が襲いかかる。
「あれ、文月?」
「な、なんだ」
紫鏡に呼ばれて顔を向ける文月。そんな文月を指差して目を丸くしてる紫鏡。
大げさに首を傾げていた。
「ちょっと立ってみて」
「?」
異様な状況で思わず言う事をきいてしまう。
慎重に立ち上がる文月を見上げると、続けて紫鏡も立ち上がる。
すうっと手の平を文月の頭上に翳して。
「背がちぢんだ?」
「は?」
急にガタン、と電車が揺れる。当然だが電車なので動いているのだ。
——背が、縮んだって?
自分の身体をさする文月だが、紫鏡をジッと見つめて気づいた。
——こいつも、小さくなって……?
頼りない顔がさらに丸く小さくなって。それは、ちょうど中学生くらいの彼女に見える。
「うわっ?!」
叫んだのは紫鏡が文月の頬を抓ったからだった。
何故か目を輝かせている。
何事だと思わず座席に尻餅を着く。
「かわいい〜」
耳に飛び込んで来たのは少しだけ幼い声になった幼馴染みの声。
「中学のときの文ちゃんだ〜」
「!」
と、まるで猫の様に頬に自分のそれを擦り寄せる紫鏡。
一気に血が顔に集まるのを感じて引き剥がす。
「やめろってこんな時に!」
「……ねえ、文ちゃん。私もちょっとだけ背が縮んだ?」
言われると。確かにそうだな、と妙に冷静になる。
整理してみよう。文月は深呼吸を繰り返した。
——俺もこいつもつまり、若返っている。なぜ、こんな事になったのか?
それは、この電車が40年前に疾走した件の電車であるという事。
そして、いま、この電車は40年前に戻ろうとしている?
だからこの電車の中では時がどんどん遡っていて……。
「40年前、俺もオマエも産まれてないぞ!!」
「きゃっ」
目の前で絶叫されて耳を塞ぐ紫鏡だったが、普段は大人びた振りをする幼馴染みが、興奮している様に不安になったらしい。ふいに瞳に涙をためてポニーテールを揺らした。
泣きそうになっていた。
「そんな、わたし」
「な、なくなって。考えるから」
「帰ったら、言おうって思ってたのにぃ」
しゃっくりまで始めた彼女に、文月はどうすることもできず。
その両手を宙でそわそわさせた。しかし、紫鏡は抱きついて来た。
「ふおっ」
間抜けな声を上げてしまい、またも不安にさせてしまうと、内心で自分を責めたのだが。
「こう、なったらっ、消えちゃうまえに、ここで言わなきゃっ」
しゃくり上げながら、顔を真っ赤にした紫鏡は、さらに幼くなっており、小学生くらいになっていた。
対する文月も小学生くらいになっており、いつお互いの衣服が抜け落ちそうか不明な状況である。
やたら真剣な眼差しの彼女に、視線を逸らせない。
「な、なんだよ」
意を決した様に紫鏡はその言葉を告げた。

「好きです、付き合って下さい」
「」

文月は自分の心臓が締め付けられて、呼吸が出来なくなる。
声が出せない。
よりによって彼女がかわいいんだなって認識した、その姿で言われるだなんて。
——さ、さきをこされたっ。
文月は頼りない小さな自分の手の平を見つめて泣きそうになった。
どうしたら、彼女を救えるのだ。

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