「山椒の樹木へ集る揚羽蝶」の批評
回答者 秋沙美 洋
カイさん、こんにちは。
「へ」という助詞の働きにより、揚羽蝶が山椒へ向かっていく映像は既に描写されています。そこに「集る」とまで書いてしまうのは書きすぎです。これにより、句がかなり散文に寄ってしまっています。
「樹木」という語の使い方もだいぶ奇妙です。例えば「リンゴの木」「山椒の木」といった使い方はしても、「リンゴの樹木」「山椒の樹木」とは普通言わないでしょう。少なくとも僕が今まで読んできた本でそのような使われ方は見たことありません。
「山椒の木へ揚羽蝶」とりあえずこのように削る事が出来ました。書き方によって山椒の読み方は「さんしょ」、揚羽蝶を「揚羽」としても良いでしょう。
余った音数でどのようなオリジナリティを引き出すか?ここが作句のスタート地点です。
頑張りましょう。
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最初に集るは、たかると読みます。
あと、この句の季語はアゲハ蝶です。最初は季重なりかと思いましたが、山椒は単体では季語にはならないみたいです。
私の知り合いが山椒を栽培している時、そこにアゲハ蝶が防虫ネットが張られている山椒の樹木へ向かってたかっていたのを見た時の事を句にしました。
あとで調べましたら、山椒の葉に卵を産みつけようとするみたいでアゲハ蝶は山椒にとっては害虫の扱いになるみたいです。
今回は句またがりにしてみました。中七の助詞へは、切れ字の一つにもなってるみたいでしたので、出来た時は句またがりになってると判断しました。
あと、集るは多くのものが集まるという意味なので、群れという言葉は使いませんでした。