卒業を祝う時計を合わせ春
回答者 秋沙美 洋
カイさん、こんにちは。
御句読ませて頂きました。
正直これは某永世名人のタイトル戦の句「火恋し形見の竜頭巻く深夜」に酷似していると思いました…が、この場で深くそれを掘り下げるのはスマートではないので、ひとまずカイさんのオリジナル句として読みます。
「褒美の竜頭」が一見すると具体的な映像に見えますが、よくよく見ると曖昧です。何に対する褒美なのかが全く不明なので、竜頭を巻く感慨が伝わりません。ここはしっかり「卒業記念に貰った時計」というのが分かるように書きたいですね。
そうすると季重なりに気を配らないといけませんので、あくまで卒業が過去の出来事と分かるように書くと。
そもそもですが、「竜頭」と書くより「時計」と書いた方が分かりやすくないですか?
以上を踏まえて添削句「卒業を祝う時計を合わせ春」としてみました。
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数年前に大学を卒業し、両親から名ブランドの腕時計を卒業の褒美に買ってくれました。
そして会社に入社する数日前の、今頃の春の温かい時期に時間を合わせるために時計の竜頭を巻いた事を句にしました。
寒い真冬みたいに、大変だった就活や論文も無事クリアして、大学も無事卒業し春の暖かさを感じながら、新たな気持ちで頑張ろうと感じた事を季語「暖か」に込めました。
中七の「褒美」を、「祝い」や「記念」とかを悩みましたが、両親の「ご褒美だ」という言葉を素直に使おうと考え、褒美にしました。