凍星や相温め合う母子の手
回答者 平果
母が子を思う慈しみの気持ちが素直に伝わってくる句ですね!
幼子の小さな手を、ふと握ると、驚くほどに冷たくなっていて、少しでも暖めようとして、母が息を吹き掛ける。私の調べた限りでは季語を見出だせませんでしたが、やはり当季を詠んだものですね。
母子の居所は戸外でしょうね。寒い日ではあるはずですが、「厳寒」や「冬深し」では寒すぎますし、「小春」や「春近し」だと手を暖める必要が無くなってしまいます。「凍星」だと(やや寒さの度合いが強いかもしれませんが)ちょうどいいかと思いました。切れ字の「や」を添えて、上五に据えました。
中七下五は、まず「愛」という抽象的な語を除いて、その意を句に表すことを目指しました。あれこれ考えたのですが、「母が息を吹き掛けて、我が子の手を暖める」という内容を十二音に収めることが敵いませんでした。その景は、非常に情感のこもったものなのですが、他に我が子の手を暖める方法を考えてみることにしました。在り来たりですが、手を繋ぐという方法が浮かびました。手を繋ぐことにすると、暖めるという行為が、母から子への一方向のものから母子双方向のものとなります。どちらが良いというものでもないと思いますので、句の作り易さから後者を採りました。
僅かでも御参考になれば幸甚です。
指摘事項: 無季俳句
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最近のニュースは、親が子にする犯罪が増えて来た。何故か? 教育の故か?それとも社会的な故か?年寄には判らん事ぱかりである。