「芽吹けるや公園トイレに木の香り」の批評
回答者 みつかづ
ゆとりろさん、こんばんは。貴句、拝読しました。
中八は惜しい。ですが、撥音なので音読すると然程気になりませんし、
それを上回る良さのパッキングがありますよね。
芽吹いた木々の香りがトイレにまで届く位の、春の木々の力強さが感じられます。
トイレそのものの木材の香り(内)と、外の樹木が芽吹く生命の香り(外)が、
トイレという狭い空間で交じり合っていますよね。
また、「木の香り」という具体的な嗅覚情報をお書きですので、
「このトイレは真新しい木造なのか、あるいは雨上がりの森の湿った空気が
流れ込んでいるのかかもしれない」と、その場の湿度や質感が
立ち上がって、画面越しに伝わってくるかの様です。
「ミクロからマクロへの情報の跳躍」で、とてつもない現実味がありますよね。
「見えないものを、確かな感覚で捉える」
階層構造がお上手ですよね。
1.「芽吹けるや」:春の胎動への感動(抽象から具象へ)。
2.「公園トイレに」:即物的な場所の提示(意外性)。
3.「木の香り」:場所を肯定的に反転させる「物質的真理」。
俳句の基本の型、「上五に季語
を置いて間投助詞「や」で詠嘆し、
中七下五で1フレーズ」を、季語を信じ抜いた鮮やかさですよね。
上五の存続の助動詞「り」の連体形「る」も効果的ですよね。
芽吹いた状態が持続し、刻一刻と春の気が強く濃くなっていくプロセスが、
この助動詞のたった1音にパッキングされています。
本当に良いですね。春の深まりを嗅覚で表現なさった圧倒的な現実味。痺れます。
勿論、このまま味わいたいと私めは思います。
以上でございます。お目通しいただき、感謝いたします。
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今日、鈴鹿山麓で開かれたマルシェに行ってきました。開花した木があれば、開花を待つ木もあり、自然豊かな空間でした。トイレも木造で、木の香りに満ちており、春本番を迎える新鮮な気を満喫しました。