「よも火事か紅蓮山並み夕日けり」の批評
回答者 慈雨
小松理恵さま、はじめまして。よろしくお願いします!
山の景を詠まれた3句目ですね。今回も壮大な光景だと感じます。
すみません、けっこう辛口になりそうですが、コメント失礼します。
〇一番大きな問題として、季語はどれだと認識されているでしょうか?
「火事」は冬の季語ですが、御句は「まるで火事のようだ」いう比喩で、実際に火事が起きているわけではないので、季語としての力は限りなく弱いと思います。
「紅蓮(べにはす)」は夏の季語ですが、御句で使っているのは蓮の花ではなく「紅蓮(ぐれん)」という色のことですよね?
「夕焼」は夏の季語ですが、「夕日」は季語ではありません。
ーーということで、御句には明確に季語と呼べる言葉が見当たりません。まずはしっかり季語を入れることを意識すると良いと思います。
〇切れ字「けり」は、動詞や助動詞の連用形に接続します。体言には接続しないので、「夕日けり」という使い方はできません。
〇その他、「紅蓮(ぐれん)」だけで炎の色を指すので「火事」は不要、「紅蓮山並み夕日けり」が単語を詰め込み過ぎて意味が分からないーーなど色々気になるところが多いのが率直な感想です。
これまでの句もそうですが、何か難しい、カッコいい言葉を使おうとしすぎている気がします。普通の言葉でいいので、できるだけシンプルに、しっかり意味の伝わる句を意識してみてください。
・山々の燃ゆるがごとし冬夕焼(季語:冬夕焼)
まずはこのくらいシンプルなもので十分かと思います。
辛口コメント失礼しました。
またよろしくお願いします!
点数: 2
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快晴の冬の日に山がまるで火事のごとく紅蓮に燃えてきれいで眩しいかった様です。