「遠山の切り絵のごとし寒暮かな」の批評
回答者 なお
博充さん、こんにちは。
御句拝読しました。
すみません、長々と理屈を述べるみたいになりますがご容赦ください。
御句、最後が「かな」で結ばれています。その場合、下五の前で止まってしまうと、最後下五の「かな」がとってつけたような詠嘆になってしまうので、最後を「かな」で締めくくる場合は、中七以降は切れを入れずに一気に読み下したいです。
ところが御句は、中七で「切り絵のごとし」、と終止形で切れが入ってしまっているので、流れが途切れています。
かと言って、これを、「切り絵のごとき寒暮かな」としてしまうと、季語を比喩の対象にしてしまうので、これも良くないです。
ではどうするか。
私は、ここは、下五に季語を置く以上、「かな」で締めないことをお勧めします。それには、寒暮の親季語の、「冬の暮」を斡旋なさることをお勧めします。
・遠山の切り絵のごとし冬の暮
色々勝手を申し上げて恐れ入ります。よろしくお願いします。
点数: 2
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夕暮れに遠くの山が黒く切り絵のようでした