湿気寒や担々麺に滾る赤
回答者 ハオニー
どうしてでしょう
この字面では辛いもの大好きな人が担々麺に感激しているように見えます
質問にも答えつつ、詳しく考察してみます
美しきを「はしき」と読んでいいのか?
いろいろな辞典を探しましたが、名前辞典に「美」を「はし」と読んでもいいとありました
名前辞典にあったのですから、人名への使用例もけっこうあったのでしょう
愛しきから美(い)しきは来ているようです
この句は取り合わせ?
この場合は取り合わせで、秋湿りで一度切れていると読むしかないでしょう
「秋湿り担々麺」と連体形で読むとは絶対に有り得ませんから
問題点と対策
しかし「秋湿り」では状況説明で終わっている感じがします
調べてみたところ「湿気寒(しけざむ)」という、ほぼ同義の季語がありました
「美しき」がこだわりかもしれませんが、ここを少し変えて「辛さ」や「目の前にしたときの熱さ」をしっかりと想像させることができます
基本スキル 対比
寒いことを季語で表現し、担々麺のHotな感じを出します
湿気寒や担々麺に滾る赤
外は寒いはずなのに、汗かきながら担々麺をすする人が見えてくるかもしれません
辛そうな担々麺に怯んで神妙な顔つきをしている人が見えるかもしれません
読み手が「私がこれを食べたら辛いのだろうな」と解釈してくれるよう託しました
ここから先は実験段階
担々麺は黒だと言われたとき用
→湿気寒や担々麺に沈む黒
担々麺は汁なしが普通と言われたとき用
→湿気寒をまぜゆく担々麺赤し
湿気寒が感じられるなんて店が寒い、店が狭いと言われたとき用
→(考え中)
点数: 5
添削のお礼として、ハオニーさんの俳句の感想を書いてください >>
ここ最近、雨や曇りが続きましたね。友達とラーメンを食べに行こうという話になりまして、久々に担々麺を食べました。(余談ですが、辛いものを食べられるようになると旨味をより強く感じられるようになるんだとか。味覚が開発されるってことなんですかね?)
まぁ辛い。頼んだ自分を恨みました。スープの表面には憎たらしいほどに美しい赤が浮かんでおります。調子に乗るんじゃなかった…
この句の場合、詠むのは担々麺の赤でよかったのか。また、取り合わせとして成立しているのなら、季語は近すぎないか。
「美しき」で「はしき」と読むのかと思いきや「いしき」が正しいのでは、と調べたら出てきました。「愛しき」の意味を潜在的に込めたのではとの意見もありましたが真相はどうなんでしょう。
長くなりましたが、添削お願いします。