「トンネルを抜ければ右は夏の海」の批評
回答者 げばげば
こんにちは。
いつも勉強させていただいています。
ラジオ一句一遊おめでとうございます。
radikoも入られたので、ぜひ水金とかも聞いてみて下さい!めちゃ勉強になります。
さて、御句。これはこれで出来ている句と思います。そこで提案というより自分は何を考えているかということを書いてみます。
今回は「ば」が強く因果に働いた句です。
「ば」を使うならあえて因果をずらす方が効果的だなあと感じています。
たとえば有名なのは
柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺
柿を食べたので(食べると)鐘が鳴ったわけではないところに詩情を感じます。
掲句は
トンネルを抜けたので(抜けると)海が見える
というのは実際の結果を表しているので、報告感が強まります。
トンネルを抜けると右側に夏の海が見えました、という報告感です。
イサクさんは「て」で因果を少しゆるめるという提案を伝えてくれています。
もし「ば」を残すなら上五でずらしていくといいかもしれません。
いろいろやれますがたとえば、
トンネルを少しずらしていく形とか(実際は自分の音だけど、、)、
轟音を抜ければ右は夏の海
あるいは、そもそも抜けるものでないものを持ってくるような形(少し時間経過を持たせて、、)。
真夜中を抜ければ右は夏の海
佐渡爺さんの詠みたい光景とは変わりましたので提案ではありません。
実景をそのまま詠み込むか、そこに詩を乗せていくか。悩みますが、俳句は詩ではありたいと思っています。そういう意味では、イサクさんのいつも右に見えるということへ詩を感じるのも同意です(^▽^)/
点数: 1
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ポストに出さなかった。
子供ころの夏休みは信州の山国から直江津で北陸線に乗り換え富山に向かうとトンネルを出ると右に海が広がっている。だからいつも右側の席を選んだ。