「梅雨寒に遅々とし家の断捨離の」の批評
こんにちわ。
俳句の作り方というのをまず勉強した方がいいと思います。まぁ何やってもいいのですが、守破離の通り、まずは俳句の型というものを知って、そこから独自の感性の句ができていく方が良いかと。
で、俳句の作り方ですが、大きく二つあります。
1、取り合わせ
2、一物仕立て
1、は、季語 + 季語と関係のない12音(季語を一切説明しない)が、基本形になります。季語とそれ以外の響き合いが詩を生みます。
2、はめちゃくちゃ難しいです。17音全てを使って季語のことを詠みます。季語のことは歳時記に書いてますので、それを書いても意味がない。作者独自の観察力・描写力が勝負です。
前置きは、ここまでとして御句の場合、
「梅雨寒」と「なかなか進まない断捨離」の取り合わせですね。ちょっとベタではありますが、まぁ悪くないと思います。ただ、12音の表現力がいまいちです。まず日本語として、「遅々とし家の断捨離の」がよくわかりません。この12音は、
・無駄な言葉を使わない(ここでは、「家の」と言わなくても大体家)
・季語を説明しない(これは問題なし)
・説明でなく描写 (「家の」が説明)
・自然な日本語 (「遅々とし」は動詞にかかるはずが、ないのが変。省略するなら「て」が必要)
・変にカッコつけようとしない(これも問題なし)
などを意識してください。
次に、「季語」と「12音」をどう繋げるかですが、基本は切れを作ってください。「4音季語+や」or「五音季語」(2音や3音の場合には「xx+動詞の終止形」)
切れを作らずに、「に」「の」「を」などで繋げたい場合には、季語が単に、舞台装置にならぬよう気をつけてください。御句の場合は、「切れ」が良いです。「に」で繋げることで、単に、梅雨の寒い季節に、、と説明になっています。
ということで、
梅雨寒や吾の断捨離は遅々として
くらいで一応、形的には整います。
添削のお礼として、卓鐘さんの俳句の感想を書いてください >>
雨で外に出るのも億劫なので断捨離しようと思ってもあれもこれも捨てられず困ってます