冬の川枯れる十時に月が咲く
作者 如月 投稿日
コメント(俳句の意味。悩みどころ)
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「冬の川枯れる十時に月が咲く」の批評
回答者 イサク
こんばんは。
ちょっと厳しめになります。
如月さまは前句で「柿落葉」という季語を使ってらしたので、前の前「夏と冬」は季語の重要性をある程度知っていてわざとやってたんだな、と思っていたらこの句でわからなくなりました。
◆この句の問題点は「冬」「川枯る」「月」みっつ季語が入っていることです。
季語を複数使うことが問題なのではなく、十七音の中で句の主役があっちこっちに行って、結果的に句の風景がとっちらかっていることが大問題です。
◆「川枯(涸)る」は冬の季語で、「冬の」と入れる必要はありません。
◆枯れた川は枯れた川なりの景色があります。
なので「冬の川」「枯れた川」では「みすぼらしい冬の川」という意味は簡単には出てきません。
◆「どれだけ虚しくても情け無くても花は咲くんだな」こういう意味は、この句では出ていないと思います。句の中に「花」はどこにもありませんので。
「月が咲く」と断定していますので、「月が花のように咲く」という想像はします。が、咲いているように美しいのは「月」です。
コメントのような意味にするならば、「花の名前」や「花野」「花園」などの風景をもってこないと・・・
◆「十時に」時間の情報、要りますか?
「月」で夜だとわかるので、要らないのでは?
単なる音数合わせのように見えます。ご検討を。
◆「どれだけ虚しくても情け無くても月は美しい」こういう意味に持っていくことは可能だと思います。
が、「月」を主役にして、「冬の枯れた川」という季語っぽい単語は諦めないといけないと思います。
「冬の月」+「川」と書けば、冬の川の風景は出ます。それを「みすぼらしい」と思うかどうかは、受け取り側に託す形になります。
・川面に花咲かせるごとく冬の月
点数: 1
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「冬の川枯れる十時に月が咲く」の批評
回答者 なお
如月さん。こんにちは。
御句拝読しました。
以前、得意先に、「十時」というマジックバーに接待で連れていっていただいたことがあります。ここは多数のマジシャンがいて、客のテーブルでマジック(手品)をやってくれます。とても楽しかったです。
御句を拝読して、その記憶がよみがえりました。「十時」というそのものズバリの言葉もさることながら、俳句自体がマジックのようだからです。
真面目なきちんとしたコメントは、イサクさんがしてくださっていますので、私はこんな調子でご容赦ください。
季語の点は確かにそうですが、やはり枯れた川に月が咲く(映る)とか、なぜ十時?夜ではダメなの?ていうか、月と言っているのだから夜すら必要ないですよね、とか、そういうところが気になりました。
・冬の月川面に咲かす小花かな
提案句このように考えましたが、イサクさんの提案句のほうがいいと思います。
点数: 0
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みすぼらしい冬の川に月明かりが反射して、その光が、咲いた花のように見えたので句にしました。
この句で伝えたい事としては、どれだけ虚しくても情け無くても花は咲くんだな。という感じです。