「朝寒や耳朶に熟る実南天」の批評
回答者 イサク
こんにちは。はじめまして。
初めての作句とは思えませんが・・・
耳朶=みみたぶ、と読めばいいですね?(初読は「じだ」と読みました)
御句、季語をきちんと使った上で、別の季語を比喩に使うというある意味高等技術となっています。それだけでも素晴らしいです。
なので細かいことばかりになりますが。
◆「朝寒」が秋の季語で「実南天」が冬の季語です。比喩としてもちょっと季節の統一感に乏しいでしょうか。
あと、後半の「実南天」が強烈に残るので、上五「朝寒」が薄まってしまっているのも少し気になります。
◆「実南天」はすでに赤いので「熟る」は不要ですね。
◆この「熟る」について・・・
文法的には「熟る」(ラ行下二段活用)が終止形で、切れてしまっています。
「朝寒や/耳朶に熟る/実南天」三段切れの上に、文法上は「熟る」が「実南天」にかかっていません。
「朝寒や耳朶に熟るる実南天」これだと中八の字余り。あるいは「じだ」と読ませて中六の字足らず。
さてどうしましょうか?
(そもそも「熟る」を諦めれば済む話です)
げばげば様の「南天のごとき耳たぶ朝寒し」が誤読の少ない形で良いと思います。
ぜいたくを言えば、に主になる季語「朝寒し」を冬の季語にして、「南天」の比喩を生かしたいです。
・南天のごとき耳たぶ冬の朝
・南天のごとき耳たぶ冬に入る
点数: 2
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初めて作句してみました。秋から冬にかけて寒さが増しているせいか、自分の横で寝ていた子供の耳たぶが赤らんでおりました。その様子を見て、非常に愛らしく思いこのような句を詠みました。