「車窓から夜涼工場は赤銀河」の批評
回答者 腹井壮
ベンさん、こんばんわ。いつもコメント有り難うございます。着眼点はとてもいいですね。ですが全然シンプルではありません。まず、赤銀河がよくわかりません。しかも銀河は天の川の関連季語なので夜涼と季重なりです。その上銀河は夜に見えるものなので時間情報まで重なってますね。せっかくの工場夜景という幻想的かつダイナミックな風景を車窓という小さな枠に収める必要もありません。最近は工場夜景クルーズってのがあるらしいので
船上の工場夜景月涼し
地上と宇宙の遠近法を使いました。大きく景を切り取ったほうがカッコいいと思います。
あるいは
涼さや工場夜景と君にキス
とすれば工場夜景を背景に唇が触れあう瞬間を描写できます。添削した両句ともベンさんの作として構わないのですが御自分で句の内容にあった季語を模索してください。
杉並の巨大煙突春の月 腹胃壮
高級住宅地のど真ん中にそそり立つ清掃工場の煙突に対しての季語の斡旋に1年かけた句です。特選は頂けませんでしたがおかげで東京新聞の俳壇で4月22日入選しました。俳句は時間をかけて推敲する楽しみもあります。参考になれば幸いです。
点数: 1
添削のお礼として、腹井壮さんの俳句の感想を書いてください >>
前回はたくさんのご指摘ありがとうございます!
初心者らしく、まずシンプルにいこうと思うベンです。
この句は、高石の阪神高速湾岸線から望む臨海工業地帯の夜景を詠みました。
臨海の風は強く涼し、
景色は宇宙のように光が集まって綺麗です。
高石工場夜景で調べたらたくさん綺麗な写真出てきます。
悩んだポイントや言葉の候補としては、
ずっと「高石の」上五で、
吹ける工場が夜化粧
夜涼工場は赤銀河、
夜涼工場は宇宙かな
などなど。
ですが、「車窓から」
という言葉を入れたかったのです。
なぜなら、
「車窓から」によって、より当たる風の強さ、冷たさ、涼しさがより体感的に感じ取れるようになると思ったからです。
高石の は諦めました。
吹ける工場 も
「湾岸」や「臨海」という言葉を入れたら海の近くで風が吹いてる情景も表せると思ったので、
それらの言葉も候補にしてましたが、
季語が適当に入らないことが問題として出てきたんです。
時間帯+季語「夜涼」
被写体「工場」
あとは色や光に具体性を持たせるために、「赤」を差してみました。
実際にとても赤く輝いてます。