「瓦礫裂き天に牙むくダンデライオン」の批評
回答者 ハオニー
はじめまして
宮城県民、ハオニーです
怒りは創作の原動力となるのだと改めて感じました
特に、タンポポが空に牙向いて怒りをぶつけようとしているのだと想像できることが、この句の一番の強さだと思うのです
気になるところも少し...
これは「ダンデライオン」でタンポポだと分かる人がどのくらいいるか?というところです
タンポポは季語ですが、ダンデライオンは季語と言い切れません
しかし、季語なしでここまで強いメッセージを込められるのですから、この作者さんには詩の心得はあると私は判断しました
せっかくですから、ワンランク上を目指してみませんか?
ダンデライオンだと季語と言いがたいので、タンポポ...といいたいのですが、今回は「鼓草」というタンポポの別名を用います
瓦礫裂き天に牙剥く鼓草
鼓から太鼓の音のイメージが湧く人もいらっしゃることでしょう
牙を剥いているであろうタンポポの鼓動はいかほどでしょう?
わたし、怒ってるような鼓動なんだよ?
と、鼓草に強い怒りのイメージを込めることは出来たと思います
季語をきちんと分かっていたなら、私はこちらの句をもっと高く評価していたことでしょう
また、地名という作戦もあります
福島の天に牙剥く鼓草
とすれば、ひと味もふた味も変わってきます
具体的な地名が出ると、福島に対する作者さんの思いを読み手が想像し始めることでしょう
怒ったような句も笑えるような句も、強い気持ちがあってこそなのです
中途半端が一番よくないのです
点数: 3
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被災者です。
神にすら怒りをおぼえますが、あたりどころがない気持ちです。