「夏恋に揺れる陽炎痘痕燃し」の批評
回答者 なお
すみれさん、こんにちは。
御句の感想と提案句を置かせていただきます。
全体に、なんだかカッコいい、きれいな言葉(痘痕以外)が並んでいますね。一つひとつ見ていきましょう。「夏恋」。普通、夏恋と言いますかね?夏の恋、と言いませんか?
「夏恋に揺れる陽炎」陽炎は春の季語で、ぼんやりほのかな印象があります。しかしこの句のイメージはもっとギラギラしていますね。ちょっとそぐわないですし、そもそも「夏の恋に陽炎が揺れる」のですか?「夏の恋は陽炎のように揺れる」というのならわかりますが。
最後に、「痘痕燃し」。これは陽炎が痘痕を燃やしてしまうのかな?すごい発想ですね。普通、痘痕は「隠す」と言います。恋に夢中になると相手の欠点も見えなくなる、または長所にすら思えてくる、というのを「あばたもえくぼ」といい、それがここのベースになっていると思いますが、これは恋愛の当事者が言うことではなく、周囲のものが心配したり冷やかしたりしていう言葉です。果たしてこの句に相応しいでしょうか?
何でも普通でなくてはいけないと言うわけではないですが、普通をおさえておかないとこれから大変です。
提案句。
ひと夏の恋は盲目熱中症
下五の熱中症は恋に夢中になってボーっとしてしまう意味です。
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一夏の恋、痘痕(あばた)も盲目で見えなくなる程熱くなってしまうのは陽炎のせい