「8メートルの真鯉見上げ家主笑む」の批評
回答者 ハオニー
これでは「こいのぼり」と言わなかったがために、実際の生き物である鯉を想像されてしまいます
8メートルの真鯉を見上げるということは、その「家主」が真鯉をクレーンで宙吊りにして見上げているのか?
などと、よく分からないことになります
作者が勘違いさせていると読み手が気づいたとき、この句には感動というよりは肩透かしな印象を受けます
「8メートルの鯉のぼり」と言うのが一番です
「大きな鯉のぼり」とすると、言いたかったことが言えませんからね
言う必要がないのは、「見上げ」です
鯉のぼりは空で風に吹かれているのが皆さんの想像しやすい姿です
わざわざ言わなくていいのです
「家主笑む」も本当に欲しいのかは疑問です
私なら、「ああ、こんな立派な鯉のぼりをあげるなんてすごい」と思わせるよう努力します
それなら、鯉のぼりの持ち主はきっと誇らしげに笑うでしょうから
空飲み込む8メートルの五月鯉
季語は「鯉のぼり」ではなく「五月鯉」を選びました
「鯉のぼり」も「五月鯉」も同じものを指す言葉ですが、ニュアンスが少しだけ違うのです
今回、「8メートル」とあるので「五月鯉」という数字の入った季語を用いてみました
鯉のぼりを見て、それから家主を見ると、主役であるはずの鯉のぼりが主役に見えなくなるのです
主役を綺麗に切り取ってこそ、凛々しい俳句となれるのです
点数: 3
添削のお礼として、ハオニーさんの俳句の感想を書いてください >>
ご無沙汰しております。世間はGWですね。毎日天気がよくて気持ちがよいです。
先日、偶然余所のお庭で大きな鯉のぼりを見ました。今時珍しい、自宅のお庭に大きな大きな鯉のぼりです。何でも真鯉の全長は8メートルだとか。惚れ惚れとしてしまいました。そしてその鯉のぼりの下に椅子を出して見つめる家主さん。誇らしげな視線がとても印象的でしたので詠んでみました。よろしくお願いいたします。