俳句添削道場(投句と批評)

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花蜜柑実はすでに粒緑かな

作者 西風子  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

鉢にライムを植えています。白い花の元の所は咲くさきから緑の粒となります。
蜜柑もライムも柑橘類で同じだろうと思い
ますが、どうでしょうか。花実はボロボロ落ちます。何個成るやら。

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黄緑の子房ほろほろ花蜜柑

回答者 秋沙美 洋

西風子さん、こんにちは。

「花蜜柑」で、まだ果実としては実っていない状態…かと思ったら「実」が登場し、それが「粒」で「緑」とはどういう事?
句だけでは花蜜柑の何を詠みたいのか見当もつきませんでした。
そしてコメントを読み…この「実」というものは果実では無かったのですね。

Googleで画像検索したら、緑というより黄緑に近い感じがしたので、添削句のような形でいかがでしょうか。

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★★★★★

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花元の粒実となるや花蜜柑

回答者 イサク

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★★★★★

こんばんは。

またも受け手に厳しい句ですね。

受け手にとっては、季語「花蜜柑」に「実はすでに」あって、「粒緑」とは・・・?その「粒緑」を詠嘆する、という意味のわからない句です。
ここのところ繰り返していますが、まず季語と季語以外の主役を決めて、季語がそれに相応しいか検討してみた方が良いと思います。

コメントも読んで。
・季語「花蜜柑」が置き去りで、主役でもなく対比する対象でもなく、「粒緑」(花の元の緑の粒?)の句になっていますね。
・「実はすでに」・・・「花蜜柑」なのに「実がすでに」出てきてしまっては季節がわからなくなります。句の受け手に季節を混乱させるようなワードは外していった方がいいです。
・「ライムの花」を「蜜柑の花」にしたのは俳句的な嘘として私は許容します。ただ、素直に「ライムの花」として季語として使わない方法はありますよね。
・下五「かな」が音数合わせになっています。

提案句は、とりあえずコメントから・・・

点数: 0

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「花蜜柑実はすでに粒緑かな」の批評

回答者 卯筒

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★★★★★

とても香り高いライムの白い花と緑の果実の色合いのコントラストが目に浮かぶようで初夏の爽やかさを感じさせてもらえる素敵な句だと思います。

点数: 0

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蜜柑の花の子房みどりにふくらみぬ

回答者 卓鐘

句の評価:
★★★★★

ライムの花を観察した気づきはいいのです。そんな風になっていると知らなかったしとても勉強になります。

あとは、俳句としての表現のコツみたいなものだけだと思います。
和歌などの詩の形式と大きく違うのは、感想や解釈は俳句にあまり向かないということです。もちろんそういう名句もあるけれど、それを成功させるのは極めて難しい。17音しかないので、そういうのを入れると窮屈になったり思いを押し付けられる感じになってしまうからです。

この句でいうと「実はすでに粒」が事実ではあるかもしれませんが、花を見た映像ではなく知識も含めた解釈になっています。解釈を表現するのでなく、何を見てそう解釈したかの「何を見て」の部分を読者にも見せて欲しいのです。で、その解釈は読者に委ねる。

もう一点。「かな」ですが、これは、あーぁXXX(名詞or活用語の連体形)だなぁとしみじみとした感慨を表す表現ですが、句全体が窮屈なので突然かなと言われても句の調べが感慨を表現しきれていないのでギクシャクしています。

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添削対象の句『花蜜柑実はすでに粒緑かな』 作者: 西風子
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