ノベル道場/小説の批評をし合おう!

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タイトル:お嬢様の正体を暴け!の批評 投稿者: t

ワタルとリョウスケに勢いがあるのが、読んでいてテンポがよくて、最初の勢いのまま最後まで読み進めることができました。

改善点は3つあります。
1つ目は人称の統一。
2つ目が作者にとって都合のいい解釈です。

例1:
「知ってるも何も、学園中で騒がれてるあれだろ? 一〇人もの親衛隊を引き連れているっていう」

なぜ、この物語の世界には10人もの親衛隊がいるような学校があるのでしょうか。
そもそもこの物語はどういった世界観なのか、読者はまずここで躓きます。
10人もの親衛隊が、あること前提でその後の話が進行していくのですが。

読者が考えることといえば、
「10人もの親衛隊がどうのこうのって現実にはありえない。それについて説得力のある説明もないし、もう読まなくてもいいかな」と序盤で脱落します。

例2:
リョウスケの発案に、俺の胸は高鳴る。心の底からわくわくしているのが分かった。正体不明の美女の素顔を暴く。男なら、誰もが心躍らせるシチュエーションじゃないか。

読者は正体不明の美女の素顔を暴くことに興味ありません……ここでは読者にそう思わせるための文章が抜けています。
心躍らせることはないので共感できないので、読者はポカーンです。

例3:
「なァに、俺のダチに頼んで、変装して令嬢になりすましてもらったんだよォ」

リョウスケが便利屋すぎます。読者はこう思います。
どこからダチは来たんだよ! すべての問題はリョウスケがダチ呼んで解決でいいじゃん。
と思われたとしても仕方ない……。

例4:
親衛隊の男が、増殖したお嬢様の一人に恐る恐る声をかける。
「お嬢様……ですよね?」
(略)
「離せ! 離せえ!」(←親衛隊の男の台詞)
「ちゅーーーー」

筋肉ムキムキのお嬢様なら外見でこいつ完全に男やろ! ってすぐばれそうですが。
なぜバレなかったのでしょうか。

例5:
「ふんっ。また、偽物の登場か。親衛隊の他の奴らは偽物も本物も見分けられない、にわかだったようだが、私は違う。私は会員ナンバー1、親衛隊会長だ!この方こそが本物のお嬢様。俺が見間違えるはずが……ん?」

もうお前、お嬢様に電話して確認するなり警報でも鳴らして「でやえ!でやえ!」仲間呼べばいいだろ! なぜ相手との実力差も分からないのに1人で挑もうとした。お嬢様を先に逃がしなさいよ。
やるからにはエリート武術の達人とかでもないんかい……親衛隊なのに。

例6:
だが、そこに現れたのは、よく見慣れた顔だった。化粧が施されているが、この顔を見間違えるはずがない。こいつは……。
「おまっ、〇(※ネタバレ回避)……!?」

そんなのいたんかー……もっと丁寧に〇(※ネタバレ回避)と主人公の話を広げて欲しかったが感想でした。

3つ目の改善点です。
プラスからプラスになる物語よりは、マイナスからプラスにもっていく物語の方が簡単です。
たとえば例2で、正体不明の美女の素顔を暴かないと退学になるなどとした方が、もっとすんなりと全体像が分かりやすくなり、読者の食いつきがよくなります。
今はラストで、「おまっ、〇(※ネタバレ回避)……!?」と判明します。
プラスからプラスになる物語なので、そこからもうひと押しする工夫がないと、色々改善したとしてもなかなか読者に評価してもらえないと思います。

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