若宮さま、こんにちは。とんでもなく丁寧で、深く読み込んでくださった感想をありがとうございます。読了して頂けただけでも本当に有り難いのに……。読みながら手が震えてスマホを落としそうになりました。本作を「これ以上ない純愛」とまで言ってくださったこと、創作者としてこの上なく光栄で、そして報われる思いでいっぱいです。
ご指摘くださった点、すべてしっかり受け止めました。視点の混在や括弧の用法など、なるほどと思うところばかりで、今後の修正・改稿の際にぜひ活かさせていただきます。そして「ネルの皮肉はもっと慇懃無礼にしてほしい」という一文にニヤリとしました。ああ、私が力を入れたところをしっかり読んで下さったんだ、と。
また、LGBTや日系人というテーマについても、表に出しすぎずに物語に溶け込んでいると言っていただけたのが本当に嬉しかったです。自分の中では確かにテーマでもありましたが、「語る」よりも「漂わせたい」と思っていた(というよりLGBTや日系人に限らず、全てにおいて「説明的」になるのが嫌い)ので、それを感じ取っていただけていたことに心から感謝しています。LGBTについては他人事ならば差別する人を非難したり綺麗事が言えるのに、当事者になるとモヤモヤしてしまう……というサマンサの人間らしいところ(メアリー=サマンサの母もある意味そう)が描きたかったのですが、「前面に出しすぎ」というご指摘は改稿前の2022年の時点でもありました。私の癖なのかもしれないですね。
とりわけ嬉しかったのは、ラストの描写に対して「異郷だけれども心から手放せなかったどうしようもない故郷=日本を思う心」と言っていただけたことです。……それ、まさに私がこの物語を日系人の少女に託した理由そのものでした。読み取ってくださって、感謝致します。ここまで丁寧な感想をいただいたので、この際言ってしまいますが、実はヒロインを日系人にした理由、「ネルのような西洋人にとって日本という国は『極東』、つまり『日のいづる国』だから」というのがありました。「夜明け(吸血鬼は太陽に当たったら終わる=死と再生)」はこの作品の裏テーマでもあるので。でも、これは読者に伝えるつもりはあまりなくて1人でも「もしかしたら」と思ってくれる方がいれば、程度に考えてます。
こんなにも細やかに、深く読み込んでいただいた上で、作品の魅力や至らなさを言葉にしていただけたこと、私にとっては何よりのご褒美です。感想を何度も読み返しながら、これからも書き続けていこうと思えました。
本当に、本当に、ありがとうございました。そして、またいつか、どこかで作品を読んでいただける日が来ましたら、それほど嬉しいことはありません。