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タイトル:パイレーツ・オブ・新世海の批評 投稿者: カイト

最後まで、あっという間に読んでしまいました。
怪物の正体がわかり、立ち向かう大きな敵が見えてきましたね。強大な相手とどうやって戦うのか、続きがますます楽しみです。

ですが気になった点もあるので、それを書かせていただきます。
自分が特に気になったのは、「地の文の印象が途中で変わってきた」ことです。どのように変わってきたかといえば、あくまで個人的な意見ですが「雑になった」ような気がします。
具体的には、6ページあたり(第2章に当たるのでしょうか)から、急に途中で文章が途切れるような表現が増えてきたことです。例えば6ページでバナナが生い立ちを語るシーンでは
「バナナはしばらくの沈黙のあと。」
「少女はスカートの裾を握りしめて。」
「ライチはバナナの肩にドンと手を置いて。」
という文章がセリフを挟んで連続します。すべて「言った」につながるため省いたのかとも思いましたが、それなら「口を開いた」などに言い換えたり、「スカートの裾を握りしめた。」と言い切りにした方がスッキリする気がします。
あくまで個人的な意見ですが、「〇〇して」という文章で終わってしまうは、どこか脚本のト書きを思わせ、作品全体が味気なくなってしまう気がします。自分としては、脚本は役者さんが自分なりの演技を考えられるよう、あえてシンプルにしているものだと思っています。所々に効果的に(スピード感や緊迫感をを重視したいときなど)使うぶんには問題ないと思いますが、後半に行くにつれこの表現が増えてきて、「書くの飽きちゃったのかな」という邪推さえしてしまいました(ごめんなさい)。

それともう一つ気になったのが、ライチの急速な成長っぷりです。
女王に捕まりながらも海賊たちを励ますシーンなんかは、「死地を乗り越えた」ことで精神的に成長したんだなと頼もしく読めたのですが、錬金術の里にて騎士と対峙した際の「騎士の剣さばきは卓越していたが、ライチの方が実力は上だった」には首を傾げました。魔石の力も使っていないのに、いつの間にそんなに実力がアップしたのでしょう。

それから…
他の人とのやりとりに口を出すようで恐縮なのですが、どうしても気になってしまったので、言わせてください。
「流石にキャラをしっかり定めてから一から書き直すというのは、私のモチベーションが持たないので、今回はこういうものだと思ってください」
これ、新人賞の審査員の方にもこう言い訳するのでしょうか。
s.sさんはプロを志望されているということ。趣味で適当に書いている自分とは、作品への思い入れやこだわりが全然異なっていると思います。新人賞に応募するということは、もちろん賞を狙ってのことなのでしょう。
ですが、審査員は当然その道のプロの方ばかりで、キャラクターのブレや違和感なんかはすぐ看破されることと思います。そしてそれを指摘することなく、ポイです。(審査の過程は知りませんが、落伍者にわざわざアドバイすることはないと思います)
新人賞への応募でどこまでを狙っているのかはわかりませんが、賞に出す以上は自分の納得いく最高のものを出すべきではないでしょうか。
作品はとても面白く伸び代もあると思うので、なんだかその姿勢は勿体無いような気がします。
失礼なことばかり書いて申し訳ありません。
物語の完結を楽しみにしています。

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