ドラコンと申します。流し読み程度ですが、拝読しましたので、3点感想を申し上げます。なお、相当辛口になりますこと、あらかじめお詫び申し上げます。
1、舞台の土台が不明確
第一印象がこれです。大変失礼ではあるのですが、新見さんは、作中の政体、文化、文明、経済、交通といった点を十分お考えになっているのでしょうか。
第1話冒頭に「王国」「公爵領」と、中世ヨーロッパ風のファンタジーな世界観を感じさせるキーワードがありました。そのため、中世ヨーロッパ風なファンタジー世界を思い浮かべました。
ですが、第1話の最後で、何の脈絡もなく「寿司屋」が登場し、第2話ではその寿司屋に放り込まれ、非常に戸惑いました。
寿司は、言うまでもなく日本料理の象徴です。「東方の島国出身者が経営している店」とでもあれば、まだ違和感が少なかったのでしょうが、管見の限りではそのようなこともありませんでした。
また、クレジットカードやデビットカードなどキャッシュレス決済や、携帯電話が存在するような世界であることにも、違和感を覚えます。
私でしたら、ファンタジー色を強めるのであれば、携帯電話は鏡を使いますね。例えば携帯電話の鏡「千里鏡(せんりきょう)」に向かって呪文を唱えると、離れた所の「千里鏡」につながって会話ができる、という感じです。
クレジットカードも、「小切手」で良いのではないでしょうか。それとも、『ドラえもん のび太のドラビアンナイト』の原作本のように、いくらでもお金が出てくる袋でしょうか(後で請求書が来ると推定される。映画にはこの場面は存在せず、宇宙平和銀行から昔のアラビアのお金を取寄せた)。
このサイトの管理人うっぴーさんがTwitterでこう仰っています。
「領地経営物でなくとも、
国家間の外交関係や、経済、軍事、地理的な条件などが、しっかり考えられている小説は、たいていおもしろいです」
https://twitter.com/ranokenn/status/1212545690825441282
2、作中独自の専門用語が多い
作中独自の専門用語が連発されていて、何が何だか分かりませんでした。
3、難しい言葉が多い
貴作のリンク先のタグの中に、「児童向け」のタグもありました。その割には難しい言葉が多過ぎませんか。
藤子・F・不二夫先生は、読者の年齢に合わせて『ドラえもん』を描き分けていました。この件は、『ドラえもん』の第1話作品集である、『ドラえもん第0巻』(小学館)に詳しく書かれています。幼稚園児向けと、小学4年生向けとでは随分違います。児童向けに書かれるのであれば、未読でしたら『ドラえもん第0巻』の解説は、一読の価値ある1冊です。