牧柵を越ゆる最後は孕み鹿の批評
回答者 三日酔いの防人
北野きのこ様、こんにちは。カスピ海ヨーグルトへのご添削、誠に有難うございました。朝食を連想させる詠みもしてみたいと思います。
さて、孕み鹿の句ですが、とても良い情景を切り取っておりますね。お見事です。
個人的な意見とすれば原句の方がリズムもあって好きですね。お気付きのとおり、最後が説明的に感じました。腹胃壮様のご助言のように殿という言葉も大変良いですね。あとは、周りの景色から最後感を出しても良いかもしれません。私は後塵や砂塵という言葉を斡旋します。
牧作や砂塵に越ゆる孕み鹿
なんていかがでしょうか?
点数: 1
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皆さんおはようございます。
当地でもかなり雪解けが進み、春らしい風景が広がってきました。
エゾシカも風物詩の一つで、私の生活圏内でも見かける事があります。
この時も雌雄、年齢など様々な個体が集まった20頭程の群れが放牧地で草を食んでいました。
驚かす意図は無かったのですが(道路に飛び出してでも来られたら私が危険なので…)、私の車を見た一頭が動転してしまい、釣られて群全体が駆け出す事態になりました。
人の胸ほどの高さの柵があるのですが先頭の一頭(体力のある雄)がこれを楽々跳び越え…
他の者が続々と続き…
昨年産まれらしい若鹿が何とか越え…
最後に成獣の雌が越えて、群れはさらに遠くへ逃れて行きました。
この時期の雌は多くが身重なので「労ってあげなよー」と思いつつ見ていた私です。(群れを走らせた原因は私なのですが)
雌なりの責任感を持って若鹿が跳び越えるのを見届けたのか、
あるいは単にお腹が重くて走りづらかったのかは分かりません。
牧柵を最後に越ゆる孕み鹿
とした後に推敲して掲句の様になりました。
「に」が説明的な気がして気になったためです。
原句の方がスラスラと読める気もしていて、迷いもある所です。
もう一つの悩みポイントが季語「孕み鹿」。
妊娠している鹿という意味では間違いないはずなのですが、エゾシカにも使って良いものか?
恐らくニホンジカを想定している季語なので、私の見た光景と季語の本意には若干のズレがあると思うのです。
素人目には同じ様な生き物ですが。
ではカモシカは?トナカイは?(笑)
ソメイヨシノの咲かない当地で花関連の季語を用いる時も似た迷いがあります…
以上、長々と失礼しました!
感想、批評、添削など頂けると嬉しいです。