俳句添削道場(投句と批評)

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薔薇の絵で壁の弾痕隠しけり

作者 森田拓也  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

こんばんは。
読んで下さって、どうもありがとうございます。

壁に何かの事件で空いた銃の弾痕が残っていまして、
その弾痕を薔薇の絵で隠してあるっていうのが句意です。
「薔薇の絵」→「薔薇(夏・初夏)/の絵」として「薔薇」という季語を
用いることは可能でしょうか?
アドバイスいただけたら、嬉しいです。
よろしくお願いします。

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「薔薇の絵で壁の弾痕隠しけり」の批評

回答者 ハオニー

適当が分からないハオニーです

描写の句としては気迫十分ですね
薔薇の絵の下の弾痕が、衝撃的なストーリーを生んでいます
描写でストーリーを生むところまで来ているとなると、ハオニーとして生半可なコメントは許されないと考えていました

答えられる範囲で、疑問点にいろいろと答えていきます(敢えて教えないことも、本当に分からなくて答えないこともあります)

この句のシチュエーションでは、「薔薇の絵」は季語になりません
そもそも季語としての力は弱まっていますから、季節を定義する力はありません

「薔薇の絵を描く」が季語として扱われる理由は2つ考えられます
1.薔薇「の絵」を描く→薔薇を描く
「の絵」は不要な言葉と考えられるため、薔薇が季語として働くから
2.薔薇の絵を描いている人の目には、実物の薔薇があるから
以上の点から、この表現を季語として扱えるのでしょう

では、私が作品を読んで気になったことを...
結論は「俳句が全部言っている」です
全部言おうとする努力は必要です
しかし同時に、読み手の想像を膨らませることも大事です

薔薇「の絵」「壁に」弾痕と全部正確に言うよりは、そこを省いて弾痕の物々しさをさらに引き立てた方が、この句は面白くなるはずです
きちんとした描写が出来ているので、光景を何気なく描きたいのならこのままでいいのですが、うまくなりたいのなら詰めていきましょう
私はここまで行くのに俳句を始めてから5ヶ月かかりました

手を入れてドラマをつくってみます
添削ではなく一つの意見として受け取ってください

ルージュひく薔薇に隠している弾痕

弾痕が最後に字余りで来ると、物々しい余韻が強くなります
薔薇と弾痕の対比も、実物の薔薇と薔薇の絵とでは少し変わってくるはずです
だから添削とは呼べない代物です

点数: 2

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添削一覧 点数の高い順に並んでいます。

薔薇の絵で壁の弾痕隠しけりの批評

回答者 三日酔いの防人

森田拓也様、こんばんは。面白い句をありがとうございます。森田様は俳句ポスト365というサイトを御存知ですか、松山市が運営する投句サイトで、天地選に入る方々(私は並常連ですが)の句は秀逸で大変勉強になります。今回の弾痕の句、取り合わせの距離間は抜群です。
薔薇の絵の件ですが、私は季語として十分有りだと思います。
句意は薔薇の絵で弾痕を隠したという状況をダイレクトに詠っており、意味も分かり易いと思います。この句は弾痕という非日常的な言葉がキーワードになっております。私は弾痕を強調して一句提案致します。
薔薇の絵の下に弾痕三つおり

点数: 2

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「薔薇の絵で壁の弾痕隠しけり」の批評

回答者 腹井壮

度々失礼します。

森田拓也さんが切れ字の追究をなさるのでしたらその手助けになる本を紹介します。
自分はこの本を読んで何故自分は俳句に魅せられてしまったのか何故俳句はこんなにカッコイイのか理解できました。
自分には尊敬も信奉する俳人もおりませんが唯一師事したいと思ったのが著者の清水杏芽氏です。
もっとこの本に早く出会っていればといつも思います。

本当の俳句を求めて―NHK俳壇の間違いと批判

副作用として森田拓也さんが現代の俳壇で孤高の道を歩まれようとしている事がわかると思います。

早めに目を通すに越した事はないのですがいつでも構わないので森田拓也さんは一度読むべき一冊だと思います。

点数: 2

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「薔薇の絵で壁の弾痕隠しけり」の批評

回答者 腹井壮

森田拓也さん、こんばんわ。
いつもお世話になります。

人様の御意見というのは本当に参考になります。
禁断の蜜の滴る良夜かな
は基本的に読者の想像に丸投げした句ですが月から蜜がポタポタ落ちていく光景をイメージして詠んだんですよ。
椎名林檎とLUNA SEAの曲は今度聞いてみますね。

それにしても非常にカッコイイ句ですね。俳句と本格川柳では助詞の「で・ば・が・に・は」をなるべく使わないように指導されるのですがそれは使い方次第と認識しております。
今回の句はそれがうまくいった例と思います。
「薔薇の絵」は季語にはならず「薔薇の絵を描く」にすると薔薇は季語になると聞いた事はあります。
ですが今回は無季の俳句としても十分通用するレベルです。

酔いどれ防人さんが紹介しておりました俳句ポスト365(ハイポ)は積極的に投句して夏井センセの選に揉まれて下さい。切れ字を積極的に使う人には不利なイメージがありますが。あくまでイメージだけですけど。
いずれ自分が出席している句会にも遊びに来て欲しいですね。

万緑や死は一弾を以て足る 上田五千石

指摘事項: 無季俳句

点数: 1

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添削対象の句『薔薇の絵で壁の弾痕隠しけり』 作者: 森田拓也
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