「荷を畳む露店商人雪催ひ」の批評
回答者 なお
塩野 薫さん、こんにちは。
御句拝読しました。中七の露店商人をなんとかしたい、という点については、イサクさんがすでに丁寧にご説明してくださっています。
私は、イサクさんが最後におっしゃっている「因果」についてお伝えしたいです。
御句の季語の「雪催い」とは、「雪が降りそうな空模様」ということですよね。この季語には、何かをしている人は片付けを始めるとか、どこかへ行こうとしていた人や何かをやろうとしていた人はやめるとか、外にいる人は帰ろうとするとか、そういう意味を含んでいます。
御句では、雪が降りそうだから露店商が荷を畳むというのは、季語に含まれている意味(季語の力)を活用しない、もったいない作りであるばかりではなく、「<季語>だから◯◯する」というように、季語を行動の動機付けにする、すなわち「因果」をつけるという、俳句ではあまり好まれない形になっています。
荷を畳む前なら、この因果は少し薄らぐと思いますよ。
・空にらむ老露店商雪催い
・少しずつ荷を退く露店雪催い
これでも因果は感じますが、なんとなくイメージをつかんでいただければと思います。よろしくお願いします。
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中七の”露店商人”を何とかしたい。
雲天が垂れこめ、今にも雪が降りそうな空模様の中、露店商が荷物を畳んでいる光景を詠んだものです。