「卒然の枯れて帰らぬ冬桜」の批評
回答者 慈雨
VILさま、はじめまして。よろしくお願いします。
さっそくですが、寂しさや冬の厳しさの伝わってくる一句ですね。
気まぐれ亭いるか様が良いコメントをされていますので、それ以外で気になった点をコメントさせてください(やや辛口になりますが、道場ですのでお許しください)。
【句そのものについて】
〇「帰らぬ」は省略できそうです(枯れた花が帰ってこないのは当たり前なので)。
〇枯れてしまった冬桜ですと、季語の鮮度が落ちるかもしれません。
枯葉や枯木など、枯れた植物を意味する冬の季語は多くあるので、そちらを検討してもいいかもしれませんね。
【コメントについて】
〇「冬桜は雪にも見立てております」
→句の中にそのようなヒントがなければ、冬桜はあくまで冬桜であって、雪とは伝わらないと思います。
あまりお勧めしませんが、どうしても見立てを入れたいなら「雪の如き」など入れる必要があると思います。
〇「卒然も卒前とかけております」
→これも全く別の単語ですので、句から読み取るのは無理かなぁと。
掛詞はかなり成功させるのが難しい上、言葉遊びみたいになって俳句としての感動が薄れやすいので、上級者でも敬遠しているイメージです(昔はよく使われたそうですが)。
あと「卒前」って医学部とか自動車教習とか、かなり限られたシーンで使われる言葉だと思うんですが、どういう意図で句に盛り込みたいのか、ちょっとわかりませんでした。
色々と書いてしまいましたが、雰囲気としてはとてもよく伝わってくる句だと思います!
またよろしくお願いします。
点数: 1
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クリスマスにだらしない恋愛をしてその時期にだけ楽しい男女
その時期にはもう戻れない事
冬桜は雪にも見立てております。
卒然も卒前とかけております。