「古き友影伸びゆけば道果てず」の批評
回答者 イサク
おはようございます。
俳句の勉強ということですね。俳句いいですよー
いわゆる一般的な【俳句】を目指すのであれば
◆季語ひとつが欲しいです。御句には季語がないですね。
◆俳句は季語の力を借りて、季節の移り変わりを思いつつ詩を感じるものです。
季語のない俳句(無季俳句)もあるのですが、季語の力を借りない分、詩的にならずに単なる「五七五の十七音」になりやすいです。
季語を入れるコツですが、書かれていることを「今思っている」なら今の季節の季語、「昔思った」ならその頃の季節の季語。まず季節の雰囲気を感じさせるところからスタートします。
その上で「楽しい、嬉しい」と思ったなら楽しい気持ちになる季語、「淋しい、悲しい」と思ったなら淋しい気持ちになる季語、といった感じです。
◆御句「古き友影伸びゆけば道果てず」意味がわかりにくいところを分析します。
日本語は前から順に読んでいきますので、前から順に。
1.「古き友」・・「昔の友達」ですね。今も友達かどうかはわかりませんが、読者が思い思いに想像すればよいと思います。
2.「影」・・「誰の(何の)影だろう?」と少し疑問が湧きます。普通に考えれば「友の影」です。
3.「伸びゆけば」・・「~ば」というのは条件の言葉です。この句の場合は「影が伸びた場合は」「影が伸びたので」くらいの意味になると思います。でも、まだ誰の(何の)影かわかりません。
4.「道」・・日本語の「道」にはいくつか意味がありまして直前に「影」とあるので、ここはリアルな「道路」と受け取るのではないかと。ここで、作者の出したい意味が一旦ズレます。
5.「果てず」・・「道が果てないように見える、感じる」という意味ですね、ここは1~4と矛盾しません。
ということで、この俳句の難点は「季語がない」「影が何かわからない」「道が実際の道路であるように感じる」という3点かな?と思いました。
◆俳句は、五七五の17音、という非常に短いものです。
入れたい思いを全部入れると17音に入りません。
なので、上記の難点を解消するために、「言わなくてもいい言葉」を削っていくことも必要です。
1.「古き友」の「古き」はわざわざ説明する必要があるかどうか。十七音に収めたいということを考えると、「友」だけでも意味は通じそうです。
2.「影伸びゆけば」この部分が俳句をわかりにくくしています。コメントで説明されている意味を考えても、あまり効果的な言葉ではありません。この部分をまるごと「読者がわかるような言葉」に置き換えてもよいと感じます。
3.「道果てず」この句で言いたいこと、のように思います。できるだけ残したい言葉だと思います。
4.季語を何か入れてみます。今の季節なので秋の季語、前向きな気持ちなので前向きになれそうな季語を。
たとえば、という句を出してみます。
季語は「秋の風」。
・友と行く新たな道や秋の風
⇒助詞の「と」を入れて「友と自分がいっしょに」という意味を入れました。
・秋の風果てなき道を友とゆく
いかがでしょうか。
点数: 3
添削のお礼として、イサクさんの俳句の感想を書いてください >>
先程「竹馬の友新道に立ちて風懐かし」と「秋時雨金木犀の香に濡れる」という二つの俳句を投稿したぐうたら亭主です。
なおさん、ヒッチ俳句さん、貴重な意見ありがとうございます。
自分が俳句を通じて伝えたいこと、または描きたい境地は理解しにくいこと、よくわかりました。
「竹馬の友新道に立ちて風懐かし」という句で伝えたいのは、「昔から知り合った親友と一緒なら、新たな旅を立って、これまで踏み入れたことのない未知の場所に行っても、昔と同じような懐かしい気持ちが湧いてくる」ということです。
なので、ここでは新しい俳句を作ってみました。
言うのが恥ずかしいですが、日本語はまだ上達しておらず、俳句についても毛が生える程度です。しかし、皆さんはそれを気にせず、優しく教えていただき、不細工な俳句を添削していただき、大変うれしく思います。ありがとうございます。
P.S. 「秋時雨金木犀の香に濡れる」という俳句を通じて伝えたいのは、「秋の雨に洗われて、金木犀はより強い香りを醸し出した」ということです。この句についてまた考えて、書き直したら、また投稿させていただきます。