「夏は晴れ新たな季節秋と冬」の批評
回答者 みつかづ
再来失礼いたします。
3つの季節に跨っており、作者の感動の中心となっている季節も
全く明確ではない為、4パターンを考えて参りました。
添削はハッキリ申し上げて不可能ですし、改作にすらなっておりませんが、
ご承知おきください。そして、口語(現代語)では17音に収める技術が私めには
ございませんので文語(古語)になっておりますが、これは決して推奨できません。
強引にも程がありますので。
また、非常に申し訳ございませんが、句意は国語辞典、古語辞典、歳時記を引き、
ご自身でお調べいただければ幸いです。
古語辞典や季寄せが破れたり、手垢が付いたりしないか心配でした。では参ります。
①夏が主役
・玉の汗秋冬肌に物足らず
主の季語:玉の汗(三夏)
②秋が主役で季違い
・秋こそにあり夏冬は目に足らね
主の季語:秋(三秋)。係り結びの強意の中で強い力の係助詞「こそ」で、
打ち消しの助動詞「ず」の意味を強調。「こそ」の結びで助動詞「ず」の活用が
已然形である「ね」に変化。
③秋が主役で、夏と冬を季語を使わずに表現(無理やり造語しました)
前季去りぬ次季備へたる秋渇き
季語:秋渇き(三秋)
たくさん食べて、冬のスポーツの大会に出る為に体力つけるんでしょうね、きっと。
④冬の景夏秋に無き静けさよ
主の季語:冬の景(三冬)
3つの季節の季違いを成功させた俳人が居るなら、私は是非ともお会いしたいです。
それ位、難しい技術です。
まず、基本の型である「1つの季語+12音の1フレーズ」を無難に作れる様に
おなりいただき、その際に季重なり・季違いがどうしても避けられない場合にだけ
なさる事をお勧めいたします。
また、貴句は「三段切れ」にもなっており、それも問題です。
上五/中七/下五 というふうに、それぞれが独立しており、全て足し合わせても
1つの景にまとまっていなかったり、1つの感情になっていなければ、
三段切れとして成功しているとは言えないのです。
何も工夫しようとせず、目の前にある風景や音楽を描く様に、
17音に素直な気持ちを込めていただければと、心から私は思います。
今回は以上です。ご覧いただきありがとうございました。
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季語を入れて工夫しました