「鳥ノ巣はカラ廃校の屋根」の批評
回答者 なお
熊本太郎さん、こんにちは。初めまして。
御句拝読しました。優しいですね、お母さんを母校に連れて行ってあげるなんて。感慨深いものがあったでしょうね。
御句、3点ほど気になりました。
一点目、ご存知と思いますが、俳句は五七五が基本形です。ところが御句、七七で、五が足りません。
二点目、季語は鳥の巣だと思いますが、これが春の季語であるのは、そこにいる雛の黄色いくちばしや、可愛い囀り声が映像や音響となって春を演出していると思うのです。それがカラではいかがなものでしょう。
以前、私が俳句を始めた時に、この道場のお題が「泉」でした。その時私は枯れた泉とかで詠みましたところ、先輩から、「泉というのは、豊かな水がこんこんと湧き出ていてこその季語だ、枯れてしまっていては、もはや季語としての力がない」というようなアドバイスをいただきました。それと同じような気がします。
三点目、「カラ」という表記です。これは漢字では「空」となるわけですが、これでは意味が通じないので、「カラ」とお書きになったのではと思います。しかしそれは俳句ではあまりカッコよくないです。それよりも、二点目でお伝えしたことと関連しますが、その巣がどのような様子であったかは、読み手の想像に任せてもいいと思うのですよ。
それよりも私は、コメントにしか書かれていない、「お母さんを連れていってあげた」ということを伝えたいと思いました。
・母連れていく廃校に小鳥の巣
・取り壊す母の母校や小鳥の巣
お母さんを大切にしてあげてくださいね!
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母の母校の小学校が廃校になり、取り壊しが決定しました。取り壊し前に、一度見ておきたいと言う母を連れて見に行った時の風景を読みました。