「身に添ひて爽やかなりし屋根の上」の批評
回答者 みつかづ
拙句「増す陽気おむつ卒業パンツの夜」へのコメント、ありがとうございます。
まず、驚きました。
実は推敲前の句が、ケントさんが仰った「おむつからパンツになりて卒業す」でした。さては、私のExcel句帳を覗きましたね?(もちろん冗談です)
ですが、私は敢えてその形から変えました。理由は以下です。
・「から」、「て」と2つの接続助詞が入り、説明臭い。
・「おむつからパンツになり」の部分は「卒業」の冗長な説明になってしまい、句として洗練されているとは言えなくなる。
・保育園や幼稚園の含みを持たせるなら、季語は「卒業」ではなく「卒園」が適する事になるが、実体験と噛み合っていない(おねしょしなくなったのが小学4年生であった事実との乖離)。
・「「増す陽気」は必ずしも春とは限りません」とあるが、「陽気が増した」と人が一般的に感じる四季は、通常は春であるので問題無い
上記を鑑み、「増す陽気おむつ卒業パンツの夜」を完成句としました。
拙句、特にこの句は評価が分かれる所かなと思います。
評価は皆さんにお任せしたいと思っております。
この句での「おむつ」はいわゆる「おねしょパンツ(夜用の紙パンツ)」の事であり、「昼間は既に布パンツを履けている子供が夜だけおねしょパンツを使っていたが、おねしょしなくなった」事への親子の喜びを表した句です。
参考までに、多くの子供の成長過程では昼間のおもらしより夜間のおねしょの方が一般的には期間が長く、夜尿症のお子さんは5歳で15%、6歳で13%、10歳でも5%程度は居るという医学的統計があります。
それを踏まえて、且つおねしょしていた頃を「その子にとっての冬」と解釈すると、「おむつ卒業(おねしょパンツ卒業)」は「その子にとっての春が来た喜び」という解釈の余地も残し、「この子は小学生かもしれないな」という想像の余地を残す為の「卒業」という季語の選択な訳です。
「兼題:卒業」に、第二のテーマ「おねしょ」をくっ付けた所が難解かもしれないとは思っております。
点数: 1
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よろしくお願いいたします。