俳句添削道場(投句と批評)

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蚯蚓鳴く杖突く老の傘の無し

作者 しゅうこう  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

駅に向かう傘さす人込みを、杖を突いた年配の方が傘を持たずに家を出たのか、濡れながら交差点を渡る姿を見ました。横断歩道、短い駅までの距離ですが、誰もが素通り…そんな私も「傘、入られますか?」と言えないまま通り過ぎた時の事です。
このご時世、何が正しいのだろう‥と思った出来事でした。

「蚯蚓鳴く」と言う季語の感慨はこの状況と合っているのでしょうか?
助詞も色々試してみてこの選択をしました。
ご意見頂けますと幸いです。

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「蚯蚓鳴く杖突く老の傘の無し」の批評

回答者 なお

しゅうこうさん、こんにちは。
御句拝読しました。
そういう場面ではなかなか傘を差しかけてあげたりできないものですよ。ましてコロナ禍での昨今ですから。ソーシャルディスタンス。嫌な言葉ですね(笑)!

さて御句、老人の様子をお伝えになるのはいいのですが、いかにも説明という感じになっています。
私は、個人的にかもしれませんが、「老」は「老人」と言いたいなぁと思いました。限られた音数とは言え、その方が自然と思うからです。

・傘持たぬ杖の老人蚯蚓鳴く

語順を変えました。「蚯蚓鳴く」は、とても静かなさまを詠んだものと思います。作者には一瞬、全ての音が消えたような気がしたのだと思います。

句の評価:
★★★★★

点数: 1

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「蚯蚓鳴く杖突く老の傘の無し」の批評

回答者 イサク

句の評価:
★★★★★

こんばんは。

説明っぽい語順に感じました。

「老人が傘を持っていない」という説明に焦点を当てようとしていて、だから説明的に感じるのだと思います。
また、「傘がない」と言っているんだから雨を想像してくれよ、という作為も若干・・・
「杖」という要素が要るのかどうか?「傘がない」に焦点を当てるならば、余計な単語かもしれませんね。

季語「蚯蚓鳴く」に「雨」を感じられるかどうか。これも難しいところですね。
とりあえず提案句では季語はそのまま。まだ推敲できそうです。

・傘のなき老の行きけり蚯蚓鳴く

点数: 1

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添削対象の句『蚯蚓鳴く杖突く老の傘の無し』 作者: しゅうこう
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