「冬支度父の形見に時止まる」の批評
回答者 なお
肥川 稔さん、こんにちは。
御句の感想と提案句を置かせていただきます。
御句、こういう情景よくわかります。直接形見のような思い出深いものが出てきたならなおのこと、私なんか、箪笥の中敷きにしていた古新聞に読み耽ってしまうことありますよ。
まあこういう作業は故人を知る人であればなかなか進まないのが人情というものでしょう。では業者さんとかはパッパッと作業を進められるかというと、これもまた難しいようです。要するに、何がどれほど大切なものかわからないからでしょうね。
さて御句。私はいいと思いましたが、イサクさんのおっしゃる「報告のようだ」というご意見ももっともだと思いました。
肥川さんは「時間が止まったように感じてその瞬間を切り取った句です」とのことですが、実際には、時間が止まったと感じるには一瞬ではなく相当の時間が流れたのだろうと思います。なんだか禅問答のようですが。
下五を動詞で終えると報告っぽくなりやすいようです。名詞で終える(体言止め)のが俳句の詩情を醸し出してくれるみたいですよ。
提案句はイサクさんが置いていらっしゃいますが、私もいくつか置かせていただきます。
・形見出て整理進まぬ冬支度
・形見出て止まる時間や冬支度
・時止めし父のカメラや冬支度
点数: 1
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箪笥の中を整理していたら昔父の使っていた「ヤシカ」のカメラが出て来て当時の事を思い巡らし時間が止まった様にその瞬間を切り取った句です。
前回も皆様に添削頂き感謝して居ります。