「吹き荒ぶ一跳山へ波の花」の批評
回答者 卓鐘
イサクさんから教えてもらって、勘違いしてました。
「吹き荒ぶ」は「吹きすさぶ」と読むのですね!「ふきあらぶ」と完全に勘違いしてました。ごめんなさい。
そうすると、この句は、切れとも連体形とも取れますね。
点数: 1
添削のお礼として、卓鐘さんの俳句の感想を書いてください >>
作者 74 投稿日
回答者 卓鐘
イサクさんから教えてもらって、勘違いしてました。
「吹き荒ぶ」は「吹きすさぶ」と読むのですね!「ふきあらぶ」と完全に勘違いしてました。ごめんなさい。
そうすると、この句は、切れとも連体形とも取れますね。
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回答者 卓鐘
「喧騒の遠くなりたる日傘かな」のコメントありがとうございます。励みになります。
「たり」についてご質問があったので、文法オタクとして意気揚々と解説を^^;
これは、助動詞「たり」の連体形(名詞(体言という)につく形)「たる」です。「たり」「り」という助動詞は、1、完了 2、存続を表します。英語で言うと、現在完了形の完了用法(〜して(今もその状態が続いている))か継続用法(〜している)ですね。
で、「遠くなりたる」ですが、
「遠くなる」の連用形 + 「たり」の連体形 となりますが、遠くなるのが継続して行われるのはおかしいので、「1完了」用法となります。したがって、「遠くなった(その状態が今もある)」という意味になります。
「遠くなっている」を言いたい時に、適切な助動詞はなくて、「遠ざかる」とかになると思います。日本語に、現在進行形を表す助動詞ってほぼ無いんですよね。(そういう動詞を使う)
蛇足ですが、現代語では、現在完了と過去を区別する助動詞は無いです。(どちらも「た」)古語では、「たり」「り」「ぬ」「つ」は現在完了、「き」「けり」は過去と区別されています。
御句について
地名については基本調べるので大丈夫です。(あまりに公開されてないマニアック情報なら困るのですが。)ただ、地名は要注意で、あまりメジャーじゃ無い地名を出すときは必要性(ちゃんと句に効果をもたらすか)を考える必要があると思います。御句の場合、山そのものより字面がいいじゃないですか。「一跳山」が波の花との相性がとてもいいと思います。
文法が苦手ということで、一点気になるんですが「吹き荒ぶ」は切れということでいいですよね?「吹き荒ぶ / 一跳山へ波の花」。切れだとするとこれでいいと思います。
ただ、助詞の使い方で、作者の位置が変わりますね。この句では、作者は海の近くにいますが、山の方にいた場合の提案句。
点数: 2
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下越上海府の間島と柏尾を隔てる一跳山(ひとはねやま)付近が波の花スポットです。間島集落から一跳山方面への道の波の花が最も多かった記憶。
一跳山は名前の由来が義経伝説なのだそうです。
習作その3。光景を詠んだつもりですが、土地を知らないと何も伝わりませんね…
その2は「空打ちのウォッシャー液や波の花」としたのですが、原因の大半は波と波飛沫だったのでこじつけでした。失敗です。
次は一物仕立てを記憶から探って挑戦したいです。