「水鳥の夕焼け時に焦げにけり」の批評
添削した俳句: 水鳥の夕焼け時に焦げにけり
はじめまして。
私の句への添削ありがとうございました。
表現同士の因果が近いという視点は、私の中にはなかった感覚なので、俳句に対する見方が広がったような思いです。
水鳥の浮かぶ夕景から「焦げにけり」という表現を引き出したのが、とても素晴らしいと思います。これを夏の句と思えばジリジリとした熱が感じられますし、冬の句と思えば重々しい情景がセピアの色をつけて広がる一挙両得です。
どちらにせよ、だんだんと暗くなっていく周囲の雰囲気、足早に遷ろって行くような夕暮れの時の忙しなさまで内包していて、単純に「暗い」ということを表現しているだけではないというのが、いいですよね。
季語としての夕焼けは確かに夏なのでしょうが、これが浮かんできた以上、詠まないわけにもいかないというか、思いついたが旬ということで。
俳句作りに挑戦しはじめたのはつい二週間前という句作素人の私が言ってもなんですが、冬に思う夏の句という体でいくのも、いいことなのではないでしょうか。
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