駄作だなあと思う小説とは? (No: 1)
スレ主 文吉 投稿日時:
質問です。
皆さんが読んでて駄作だなあと思う小説って何ですか?
また、その具体的な駄作たらしめる点などがあれば教えてください。
盛り上がる部分に欠けるとか、伏線が回収されてないetc.
よろしくお願い致します。
カテゴリー: その他
この質問に返信する!人気回答!駄作だなあと思う小説とは?の返信 (No: 5)
投稿日時:
個人的にすごい現象を味わったのは近藤史恵「サクリファイス」っすね。
初めて新書版で買って読んだ時、駄作すぎてキレて本を捨てた記憶があります。
で、その後に鬱病になって仕事を辞めてしまって、2年くらいして体調と鬱が収まってから、図書館で文庫本の「サクリファイス」を何の気なしに借りて読みかえしたら充分に面白い小説だった。
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体調や精神状態、年齢、健康状態によって読める内容や理解できる内容って変わるんですよね。
現代に於(お)いては作品以上に【読者のコンディション】は物凄く大切な項目かと思います。
胃の弱っている人に満漢全席とか拷問なんよ、お粥とか離乳食とかからじゃないと飲み込めないの。
なので、こうしたら駄作になる、こうしたら駄作回避っていうより『欲している人に適切に提供できる事』の方が大事と思うやで(;´∀`)
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人気回答!駄作だなあと思う小説とは?の返信 (No: 6)
投稿日時:
ぶっちゃけ本当の駄作は覚えてない。記憶に残らない。
ただ、駄作というか作品に対して見方が変わった作品があって、それが映画「ミスト」っていうパニックホラーなんだけども、
まあこれがラスト最悪で、はじめて見たときは なんでこんなんにしたん? って作者に対して胸糞悪くなった。
んで、それがすごく引っかかって作者の考えを知りたくなってネットでだけどちょっと調べたんよ。
「ミスト」自体は有名な作品でスティーブン・キングの代表作の一つでゲームのサイレントヒルの元ネタってことで、それを知ってたから映画を見たんだけども、だから多少精神的に暗い感じは予想してはいたものの、全体的に展開が納得できなくて何も報われないラストは特に受け付けられなかった。
調べはじめてすぐに、映画版のラストと原作版のラストは違うと知った。なるほど映画用にいろいろ変えた結果こんなんになったのか、と思った。
ところが原作者のスティーブン・キングは映画版を大絶賛してて、「この結末のほうが素晴らしい」的なことまで言ってた。日本語訳の記事だからニュアンスしかわからんかったけども。
いやいやいや。
そりゃエンタメ特化のラノベじゃないけど、頑張ってる人が報われなくて頭おかしい迷惑なやつらが助かって、これはねーよ、クソじゃねーか、と。
で、そっから考えに考えた。
結局、映画版も原作版も「先が見えない恐怖」と「その先にある絶望」って感じのを表現しようとしてて、それがまずある。これは否定できないこと。
で、それをどう面白くするか、というのが物語を作り構成する人の腕になる。
あれ、そうすっと映画版ミストって実は名作なんじゃねえの? これすげえよ。俺は嫌いだけど。って思った。
そういう考えが出来てからは、「自分の好み」での話と「作品として」の話は評価が別になるし、「作品のアイディア」と「それを組み立てる技術」も話は別になる、って思ってて、
だから、作品アイディアは良いけどそれを表現する技術に乏しい作品でも面白いと思えるし、アイディアは凡だけど表現が良いって場合も面白いし、自分の好みに合わないものでも作品としての面白さを理解することが出来るようになった。
なので、それらひっくるめて「駄作は?」となると、作品に対して真摯に接しているのであればど素人の作品であろうと駄作とは感じない。
玄人の作品でも雑だと駄作感が垣間見えることもある。大人の事情で執筆を受けたシリーズとかは「プロだからちゃんとまとめてきてる」という一点がなければ駄作だと思うのは結構ある。プロだから駄作になってないだけ、みたいな。
でもまあ、それは私個人の感覚であって、「大人の事情」って時点で書けば売れるシリーズだから、ファンもいると思うしタイトルは出さないけども。
長々と何が言いたいのかってーと、
>盛り上がる部分に欠けるとか、伏線が回収されてないetc.
そういうのは意外と違うと思うかな。
「盛り上がりにかける」というのは言い換えれば「作品の魅力を押し出しきれてない」からで、更に言い換えると、これは「読者が作品の魅力を十分に読み取れていない」から盛り上がりに欠けてしまう。
でも、そこを「読み取れる人」にとっては十分に盛り上がってるように思えるし、魅力的な内容に感じる。
もちろん、読んだ人100人が100人とも「ちゃんと読み取れる」ように書くのが作者の務めではあるから、これは技術不足で作者は反省すべきなんだけど、本質的に駄作になる原因ではないと思う。
「伏線が回収されていない」というのも、回収しないことが完成品であるならそこを読み取れてないだけだし、技術不足で回収しきれなかったのならやはり技術不足・経験不足なだけで、つまり「上手く書けなかった」だけで駄作ではないと思う。
駄作は上手く書けても駄作だから。
あ。
映画の話で思い出した。確実に誰もが駄作だと思うだろう作品。
映画監督の、エド・ウッドの作品。
マジでやべえくらい駄作。
以前何かで聞いて興味持って見てみたけど、駄作なんてもんじゃなかった。
ただ、エド・ウッド作品は、これまで書いてきた私の価値観とは合わなくて、エド・ウッドはあくまで「面白い作品を作ろう」と頑張って真摯に映画に向き合ってるんだよね。
面白い映画を作ろうと頑張って、とんでもない駄作しか作れなかった。
才能ってのはあるんだな、と思うと同時に、こんなに才能なくても映画監督になれる、生涯映画を作り続けて酷評され続けてそれでも辞めなかったという凄い人だとは思うかな。
ここまで来ると「駄作」であることが才能で、エド・ウッドが評価されたのは死後だけど、おかげで今では歴代最低の映画監督として、たぶん映画業界じゃ知らん人はいないレベルの名前になってる。
ちなみに最初に書いた通り、エド・ウッド作品は見たはずなんだけどタイトルも内容も覚えてないw
Wikipediaで作品タイトルのページから無料で映画が見れる(英語)んだけど、確か 怪物の花嫁 を見たんだよなと思ってちょっと確認しに行ったら「あれ?これだっけ?」って感じだったw
エド・ウッドに学ぶなら、駄作の遠因となるのは「冗長」だろうね。
長レスで結論がそれでは自虐だわな。