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頭脳戦や駆け引きや政戦を描くための勉強(元記事)

かっこいい駆け引きや心理戦を書けるようになりたいです。
ゲームでの心理戦とか、商人同士や政治家同士や国同士の駆け引きを上手に書くコツや、勉強になる資料や本や作品があれば教えてください。

頭脳戦や駆け引きや政戦を描くための勉強の返信

投稿者 大野知人 投稿日時: : 1

オススメは、落語ですけど『猫の皿』あるいは『猫の茶碗』ですかね。詳細は自分で調べて下さい。

他の人とは違う、方法の話を少し書きます。
片方は個人的に『これをやるとなんか心理戦っぽい』と思ってるものを書きます。
もう片方は、『知り合いの天才に習ったけど、俺には出来なかった方法』です。

A小技
①相手の癖を見抜く。『嘘を吐く時眉が動く』とか、『本命の要求をするとき、やけにまばたきが多い』みたいなことを地の文で描写した上で、後から指摘する方法。

②重要じゃなさそうな所から証拠を持ってくる。よくある話だけど、たいてい何かを探すときは当然『探すもの』がある。でも『探してたものの傍にある、関係なさそうなもの』が実は本当のヒントでした、みたいなことをやるとそれっぽい。

③囮を作る。奇襲とか手品とかと同じ考え方だけど、警戒していない時の方が本命は通りやすい。ただ、駆け引きのシーンで相手が気を張ってないと拍子抜けする展開になるから、相手が警戒している状態で、徐々に話題を逸らしたり、奇抜な行動をとって相手の視線を逸らす。

④そもそも相手に目的を悟らせない。③と似たようなものだけど、『いかさまを暴きに来た凄腕ギャンブラー』と思われるより『ただのカモ』と思われていた方が絶対に騙しやすい。商売でも同じ。
 『Aを買いたいがBを買おうとしているふりをする』主人公と、強欲な店主が居るとする。店主はBの値段を吊り上げるためにBの美点を語りだす。
 ↓
 店主の話に乗った振りをした主人公はAをBと比べてどうであるかと店主に聞く。そこで調子に乗った店主がAをひとしきり馬鹿にする。
 ↓
 すると主人公が一言、『ところでAはいくらなんだ?』と聞く。けなしまくった以上、店主はAの値段を吊り上げづらい、という寸法。

⑤弱みの利用。
 ⑤-A 将来性を弱みとして利用する。商人は『これからも商品を売り続けないといけない』以上は大っぴらに悪事はできませんし、『今開戦すると国民が飢えて死ぬ』ような状況では武力は脅しに使えません。
 
 ⑤-B 立場を弱みとして利用する。Aとも少し被りますが、『越権行為になりかねない』『暴力沙汰を起こすと組織全体に迷惑が掛かる』『リーダーとしての求心力を損ねる』みたいな行動はとれません。
  そしてもうちょっと言うと、『立場の弱み』を庇いつつ悪さをさせると、その『庇うための手段』を暴くことで心理戦の札として使いやすくなります。

 ⑤-C 目的の前提を弱みとする。例えば、『特定の物を買うために、悪事をして金を稼いでいる』みたいな敵に対し、その『特定の物』を先に掴んでしまって脅してもいい訳です。交渉でも何でもないですが、焦土作戦なんかは近い例かもしれません。『相手が欲しそうな土地をあらかじめ荒らしておく』ことで『攻めた側に無駄な苦労を強いる』という。まあ、自国への損失が強すぎるので脅しとしては損得勘定が破綻しますが。

⑥利益・損害を担保して譲歩させる。いわゆるドアインザフェイスという奴です。
 たいていの悪役キャラは『自分・自分の所属組織の利益のために悪事をする』『悪事がバレると損しかねない』の二つの要素を持ちます。
 この時、『利益が出ない』と『損をする』の間に若干の隔たりがあります。例えば、『悪事をやめる代わりに警察には連絡しない』みたいな解決策の事ですね。
 こういった点をキャラの目的としたり、あるいはダミーの目的にする(つまり、後で警察にチクる)と良いかもしれません。

 ⑦担保の悪用。⑥で述べたものの続きですが、『利益が出無くなったら、損をする前に逃げる』ために予防線を張っていたる悪役もいます。ですので、その予防線の側を捕まえて、そこを中心に駆け引きを構成するのもアリでしょう。

Bこれは僕が知り合いのめっちゃ頭良い人に教えてもらった方法で、取り合えず僕には出来んかった。その人も『向かない人には無理だからやめとけ』と言われた方法なので、人によるけど。

わかりやすく言うと『クッソ単純な物を複雑化する』って手段。
①まず状況を用意して、それらがどういう関係にあるのかと『何を目的としているのか』を描きます。
②目的の細分化と順序決めを行います。『その人物にとって何が望ましくて、何が望ましくないか』を整理した上で、優先度と状況に応じてその目的がどう変化するかに順番を付けて整理してください。
 例:『Aは金銭関係のトラブルでBを殺した。その罪をCに擦り付けようとしている』という目的は、一見ひとかたまりに見えますが、状況を掘り下げると以下のような物も見えてきます。
   ①『AがBを殺したと知られてしまった場合』なら『せめてCに罪を擦り付けようとした事実は知られたくない(今後のCとの関係への悪影響を少しでも減らしたい)』
   ②『Aが犯人である証拠がある』なら『その証拠を隠したい』
   ③『金銭トラブルの裏に別の犯罪がある』なら『金銭トラブルの裏を探られたくない』
   ④『Cが犯人である証拠を捏造した』なら『捏造した痕跡も出来れば消したい』
 ……など。Cについても同じように『目的の変化』を追います。
②関係者全員について、状況の変化に応じた目的が整理出来たら、まずは他のシーンを書かずに駆け引き・心理戦シーンの大まかな流れを書きます。
 時間の流れに沿って、『その場面での各人物の目的の切り替わり』と『その場面で指摘される内容(物的証拠・想定される動機・想定される目的・嘘を吐く時などに出る癖)』を整理します。
③各関係者の目的の変化と、その変化の原因となる内容の整理が終わったら、その心理戦場面で『指摘しなくてもよい内容』をダミーとして作ります。
④ダミーをばら撒きつつ、心理戦の核となるキャラが『証拠や犯人の目的・動機・癖』を集めるシーンを作ります。
⑤適度に説明を挟みつつ、整理した流れと、証拠集めシーンからの文脈をベースに心理戦・駆け引きのシーンで『その時点での目的』『過去のそのキャラの発言と矛盾しない内容』という二点を軸にキャラを動かします。

 と、いう方法。ここには単純化して書いたけど、実際にやると死ぬほど面倒くさい。でもって、作ってから『あれ、これ既存の作品で見たのとあんま変わんないじゃん』ってなる。
 でも、これがやりやすい人も居るらしいので、試してみるのもいいかもしれません。

カテゴリー : その他 スレッド: 頭脳戦や駆け引きや政戦を描くための勉強

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