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タイトル:亡国のフロイライン (初稿)の批評 投稿者: さる・るるる

【主人公を決めよう】
主人公の定義は色々あるケド、
最初と最後で、「行動や考え方」が変わった人。
つまり、「この物語で、一番、成長した人」と言われています。
また、「手に入れることが、すごく難しいものを、
何が何でも手に入れようとしている人」とも言われています。
それを念頭に置くと、
この小説には、そいうった主人公に値する人物はいません。
まず、「久住篤志」「伯爵」「鬼」は違います。
ということは、「ギルベルダ」か「ローデリカ」のどちらかでしょう。
どちらでもイケると思いますので、まずは、どちらかを主人公に据えて、
それに基づき、主人公を成長させましょう。
例えば、自分の能力を高めていくことに疑問を感じていたが、
努力することの素晴らしさを見出し、その結果、最強の力を持つ、とか、
何かの事件(出来事)に遭遇し、そのことで自分が変わっていくのが主人公です。

【テーマを決めよう】
これがないと、読者がどこへ向けて、物語が走っているか分かりません。
そうなると、読者の興味が失せてしまうんです。
しかし、最初から決めておかないとイケない訳ではありません。
書いていて、なんとなく、自分で掴めてきたら、
その時、はっきりと設定し、それを意識して直していきましょう。
まず、この作品だと、少年ジャンプの法則「努力」「友情」「勝利」が
当てはまるのでは?と思いました。
仮に、ギルベルダを主人公とした場合、
弱い魔女のギルベルダは鬼を倒す努力をして、ローデリカとの友情が芽生え、
そして、最後に伯爵に勝つ、と。
また、「どういう作品か、ひと言で言い表せるモノ」という定義もあります。
まず、自分の小説を、ひと言で説明できるようにしましょう。
これを「ログライン」と呼ぶこともあります。
ちょっとネットで検索してみてください。
で、仮に、ギルベルダを主人公とした場合、
「弱い魔女が、女王になるために、強いライバルに勝つ話」
という感じではないでしょうか?

さて、ここまで書いて、ふと、疑問が湧きます。
先ほど、主人公とは、「手に入れることが、すごく難しいものを、
何が何でも手に入れようとしている人」と書きましたが、
「手に入れることが、すごく難しいもの」とは「女王になる」ことですよね?
ギルベルダも、ローデリカも、「どうして女王になりたい」のでしょうか?
ここが一番、肝心です。この部分が、この小説には書いてありません。
登場人物の行動原理に関わってくる、非常に大切な部分なんです。
そのために、絶対、人を絡ませていきましょう。
それも、最も大事で、最も身近な人間を絡めるのです。
例えば、父、母、兄、姉、弟、妹、そして恋人などです。

仮に、こんな設定はどうでしょう。
二人の母はお互いに女王を目指していたが、戦いの末、戻らなかった。
実は、二人のライバルは、母の代からの遺恨を引き継いで、ずっと戦ってきたのだ。
だからこそ、二人は、女王の座を絶対に譲ることができない、
亡き母のためにも、とか、こういう感じです。

もちろん、女王の座に着くと、
恋人が結婚してくれるとか、死んだ兄を甦らすことができるとか、
なんでも、いいんです。
とっても大事な部分なので加えてください。
物語に、ぐっと深みが出てきます。

とりあえず、ここまで。
本当は、「序破急」まで触れたかったんですけど、
もうお腹イッパイだろうから、
気になった時に、「序破急」のことは、ネットで検索してみてください。

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