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季語を詠む《一》 (No: 1)
スレ主 一本勝負の悠 : 0 70代以上 投稿日時:
◆ 冬ざれ ◆
万物枯れて荒涼とした様子
例句
冬ざるる夜の木更津甚句かな
清水基吉
冬ざれや乾きて白き河原石
村田近子
冬ざるる残留孤児のイヤリング
高木篤子
冬ざれの文士の墓は石ひとつ
松宮幹彦
俳句自習帖
・見ると観るの違い
見るというのは肉体の目で見ること
観るは観察の観で表面のみではなく
心の認識まで至る、いわば心眼で対象に迫ることを指す
俳句は対象の本質を認識し直観し
575の詩で表現するものですから
見るのではなく観ることが大事です
よろしければ冬ざれで一句どうぞ
今日の一句
生きもせずくたばりもせで冬ざるる
カテゴリー: 俳句の作り方
この投稿に返信する!季語を詠む《2》 (No: 2)
スレ主 一本勝負の悠 : 0 70代以上 男性 No: 1の返信
投稿日時:
季語を詠む 2
・侘助/わびすけ
三冬
侘介
ツバキ属のなかでは、葉も花も小ぶり。白、紅、しぼりなどの一重が半開きに咲く姿は日本人好みで、茶花としても重用されている。
侘助に斜めの日差しとどきけり 大西 土水
侘助の二つの花の一つ落つ 都甲 君子
もつるるは白侘助の心の緒 長谷川秋子
竹林を逃げし日ざしの侘助に 上村占魚 『石の犬』
利休忌の山内松と侘助と 皆吉爽雨
インタビュー受く侘助を活けにけり 堀恭子
侘助や褪せし葉書の男文字 谷口桂子
白侘助遺言二十七行半 塚本邦雄 甘露
侘助は一輪ざしに似合うもの 高浜年尾
侘助に風立つゆふべもの食べに 鍵和田釉子
侘助や独りの刻の真白に 加藤知世子
年つまる黒侘助の花一つ 松村蒼石 雁
・One point
俳句はへらず口である
云いたいことを云うべし
老はいやしぬこともいや年忘れ
風生
富安風生
1885~1979
愛知県八名郡金沢村生まれ
東大入学後、水原秋桜子、山口青邨らと東大俳句会を興す。
高浜虚子に師事し、ホトトギス同人となる。
卒業後は逓信省役人となり、次官を定年退職後は句作三昧の生活に入った。
侘助で一句どうぞよろしく。
今日の一句
侘助や老人ホームの壁飾る
季語を詠む (No: 3)
スレ主 一本勝負の悠 : 0 70代以上 男性 No: 1の返信
投稿日時:
季語を詠む 《3》
・冬林檎
冬林檎/ふゆりんご
三冬
寒林檎
林檎の収穫は秋に
終わるが、収穫
後に凍結しない
程の低温に貯蔵
して冬に食べる。
まつさらな空がいちまい冬林檎 市原光子
思慮深し鏡の中の冬林檎 大竹広樹
刃をあててかがやきが増す冬林檎 今瀬剛一
二番目の孫は女よ冬林檎 小俣由とり
病者あれば小さき幸欲し冬林檎 角川源義
実の緊まりよき冬林檎真二つに 橘川まもる
あかあかと柩の底に冬林檎 藺草慶子
冬林檎宇宙ひろがる話して 鎌倉佐弓
俎を傷つけて割る冬林檎 今瀬剛一
不平あらば壁に擲て寒林檎 日野草城
机上の林檎一つあかるし冬の真夜 原 裕
ひとり剥く冬の林檎を廻しつつ 林 桂
黒きまで冬の林檎や養母の忌 川口重美
One point
風が吹く仏来給ふ気配あり
高浜虚子
虚子の句は、その時の気持ちをストレートに剛直に詠んだ句が多い。
決して上手く詠もうとしていない。大事なことです。
冬林檎//寒林檎で一句どうぞよろしく。
今日の一句
冬林檎噛めばをんなのせつながり