「足繁く通ひし君は蜃気楼」の批評
回答者 慈雨
Siro様、はじめまして。よろしくお願いします。
「君」シリーズ4作目ですね!色んなシーンを詠まれていて、密かに楽しみにしております。
今回はちょっと切ないパターンですね。蛙化現象…?ちょっと違うか。
俳句として気になった点をいくつかコメントさせてくださいm(_ _)m
◯「足繁く通ひし君」…「君」がどこかに通っているのかと思いました。
コメントを見ると、作者が「君」のところに通っている(いた?)ようですが、この書き方だと誤読されそうな気がします。
◯「君は蜃気楼」…ここからコメントにあるような意味を読み取るのはちょっと難しいですね…。
蜃気楼のように君がいなくなってしまった(突然どこかに行ってしまった、あるいは亡くなってしまったなど)のかと思いました。
◯「蜃気楼」は春の季語ですが、この句ですと「君はまるで蜃気楼のようだ」という比喩であって、実際に蜃気楼があるわけではないのですよね?
「季語を比喩で使うと、季語の力が弱くなる」というのはよく言われる点です。ぜひ意識してみてくださいー。
俳句での比喩はかなり難しい手法で、素直に淡々と事実を詠んだ方が成功することが多いと思います。
「季語(5音)+季語とは関係ない描写(12音)」という、いわゆる『取り合わせ』の型が良いのではないでしょうか。
たとえばですが、
・恋冷めて独りのさんぽ蜃気楼
みたいなイメージです。「恋冷めて」はもう少し具体的にしたいですが、とりあえず。
長文失礼しました。
また来年もよろしくお願いします!
点数: 2
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季節外れですが春の句を。つい最近まで懇意にしていた「君」。いままでは盲目的な恋心から実際より魅力的に見えていた「君」。夢から醒めて現実を見つめむなしくなった様子を描写しました。