「虫の音に幾度も起きる夜長かな」の批評
回答者 イサク
おはようございます。
まず、句の内容についてではなく、季語についてです。
「熱帯夜」・・・夏の暑い夜の季語です。立秋(今年は8月5日頃)から時候は秋に入りますので、積極的には使わない季語となります(例外はあります)
コメント欄の説明「8月だったから」という理由では「熱帯夜は正しい」とはなりません。熱帯夜は五~六月くらいから始まりますし、秋にも暑苦しい夜はあります。「蒸し暑い八月の夜」という理由で「熱帯夜」では、季語の選択理由が少し寂しいかな・・
8月であったことを強調したいなら「八月の夜」と字余りさせて言う方法もありますし、これでも季語「八月」によって暑苦しさのイメージは出ると思います。
逆に作者本人が「夏(立秋前日まで)の季語を使うべき句である」と思うならば、そこは作者の意思が尊重されます。堂々と「熱帯夜」と使えばいいと思います。ただ、こちらの添削道場に出している以上、様々な意見は出ると思います。
私個人は「八月以降の季語」の方が句に合うと思いましたが・・・内容が内容なだけに、提案はやめておきます。
「虫の音」「夜長」・・完全に季重なりしてぶつかりあってますね。コメントに書かれている句の意味を見る限りでは「夜長」が不要だと思いました。
・虫の音の真夜に幾度も起こさるる
という感じの句から。
季語「虫の音」には普通は夜の風景も付いてきますので、「夜」という説明も不要かもしれません。「幾度も」も説明っぽいですね。こういう点からまだ推敲できます。
季語「夜長」をどうしても使いたい、というのであれば、「夜長」という時候季語が強いため「虫の音」という説明が入れにくくなります。こちらの提案句は意味が変わってしまうため、作れませんでした。
点数: 1
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あまりのうるささになかなか寝れず、寝てもすぐに起きてしまう。
私の方が泣きたかったです。
前回の句ですが、上五の「熱帯夜」の部分の説明が欠けておきましたので付け足さしていただきます。彼が飛び立ったのが8月の蒸し暑い夜だったということです。