「山粧う羽衣舞い降る天人峡」の批評
回答者 なお
オルカさん、こんにちは。御句の感想と提案句を置かせていただきます。御句、気になっていながら日が過ぎてしまい、遅くなりました。申し訳ありません。
御句、とてもきれいな、秋らしい景色が浮かびます。天人峡は存じませんでしたが、羽衣の滝とかあるのですね。行ってみたいです。
ただ、御句の場合、そんなにきれいな天人峡、ただでさえ素晴らしい景色を、「山粧う」などという季語と合わせなくてもよろしいのに。
「山粧う」は、ご存知と思いますがとても力のある季語で、誤解を恐れずに言いますと、他の十二音はどうでも、それなりの俳句になると思います。
「山粧う」で全山美しい紅葉、その中で羽衣が舞い降りたような天人峡、といえば、一幅の絵屏風のようですが、同時にうるさくもあります。変な例えですが、ビーフステーキと鰻を一緒に食べるような…。
また、天人峡という固有名詞で場所を特定するのは、具体性が増して画像がクリアになるという効果がある反面、イメージが固定化されてしまい広がりが乏しくなるという場合もあります。
そこで私は、二つご提案したいと思います。
A案:力のある季語「山粧う」は外してしまう。
・秋高し羽衣舞ひ降る天人峡
B案:「山粧う」は使いたい場合
・羽衣の舞ひ降る渓や山粧ふ
点数: 1
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北海道の大雪山国立公園へ行った際、前日までの雨のおかげで、天人峡の滝の水量が多かったこともあり、見事な紅葉の中、白い水が天女の羽衣のように裾を広げ綺麗に流れていました。よろしくお願い申し上げます。