小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

神視点=作者の知識と主観が地の文に入り込む

元記事を読む

神視点での小説の成功例(元記事)

 まず、現在私は三人称多視点の小説を創っているので、この質問は「神視点の小説は読者の混乱を招きやすい」という定説に触れることなく、誰が見ても秀作だと思わせるような神視点の小説への興味、から出たものです。
 ということで、その存在の有無と、「秀作」があれば作品の題名を是非教えてください。興味を持ちましたら、今後読ませて頂くかもしれません。

神視点=作者の知識と主観が地の文に入り込む

投稿者 あまくさ 投稿日時: : 1

多視点と神視点は少し違います。多視点は単に複数の視点という意味ですが、神視点というのは作者が知っていることは何でも書いてしまうということです。その中には複数のキャラの心情なども当然含まれますから多視点に似ていますが、事件の背景となる事柄とか、SFだったら特殊な物理法則だとか、あるキャラとキャラが仲が悪い理由の解釈だとか、過去の出来事だとか、遠い将来に主人公が遭遇する運命だとか、もう何でもかんでもです。
「そんなに何もかも知ってるやつなんて、神様だけだろ?」という多少の揶揄をこめて、「神視点」と言うんですよ。まあ、そこまで行かなくても、作中のキャラクターから遊離した知識や主観が入り込んで来がちなのが神視点の特徴です。

例えば小説ではないですが、『ちびまる子ちゃん』ではナレーターがやたらにキャラの行動につっこみを入れるでしょ? あれは誰がつっこんでいるのかよく分からないから、一種の神視点です。ああいう手法、マンガやアニメだとわりとマッチするようですが、三人称の小説の地の文であれをやると鬱陶しくなると思います。ラノベの場合、一人称ならよくありますよね? 一人称ならつっこんでいるのも登場人物の一人なので、そういう性格のキャラとして設定してあれば違和感がないんです。

映画やアニメを含む物語の形式の中で、「地の文」というのがあるのは小説だけです。いわゆる「カメラ視点」とも微妙に違う小説だけにある要素で、ここに作者の主観が入り込むのは要注意。これが神視点の最大の問題点です。
繰り返しますが一人称では地の文もキャラ描写の一つになるので、ここに入る主観は作者や神の主観ではなく語り手キャラの主観ということになるんですね。だから大丈夫なんです。

ということで。
シンさんがやりたいことが単に「複数視点」であれば、注意点はシンプルです。視点が切り替わる部分を分かりやすくすることと、特定のキャラに感情移入させにくいというデメリット。主にこの二つでしょう。
しかし、上で説明したような神視点をやりたいのなら、かなりのセンスと実力が問われます。
昔のエンタメ小説にはむしろ多かったですけどね、神視点。これが得意な人は、地の文に味を出せる人、雑多な内容をまとめ切れる腕力のある人です。
『国盗り物語』や『竜馬がゆく』のころの司馬遼太郎作品は、そんな感じでした。(後年の司馬作品は作者の歴史観を延々と書き綴る随想のような感じで、ファンじゃないととても読めません)

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 神視点での小説の成功例

返信する!
コメントは4500文字以内。

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

トップページへ ページの先頭へ

「神視点での小説の成功例」の返信一覧

他の相談一覧

メインヒロインの許容範囲についての補足2

投稿者 一方通行 回答数 : 2

投稿日時:

毎度すいませんですけど。 ちなみにメインヒロインの犠牲になるのは赤の他人のクラスメイトです。 これを踏まえて皆さん、アド... 続きを読む >>

ラノベ主人公の「お調子者」需要

投稿者 バッキー 回答数 : 11

投稿日時:

長らくラノベやなろうの主人公が「投影できる事が大事」という言説を聞き、かねてより私はラノベの主な読者層が主人公に自分を投影する感覚と... 続きを読む >>

主人公を苦戦すらさせずに無双させたい!

投稿者 冬空星屑 回答数 : 13

投稿日時:

 タイトル通り、主人公を苦戦すらさせずに無双させたいのです。  しかし、それだと『主人公を活躍させる』にしても戦闘描写が短く終わっ... 続きを読む >>

▼書き込みの検索

▼投稿者の検索

小説の書き方Q&A:創作相談掲示板の使い方・利用規約(必ずお読みください)。お問い合わせ