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タイトル:モモヤ様への返信② 投稿者: 秋月散華

①《ベンディガー》の概要
 まず、主人公が所属する国家において、ベンディガーは海軍にのみ存在する兵科です。

○どこから:機械化猟兵(以降、便宜上《機兵》と呼称します)の運用専用の母艦から。
○どのように:管制機(航空機)と機兵自体にに搭載されているカメラの映像、母艦に搭載されているレーダーの映像を観測しながら、無線通信を用いて。
○なんのために:機兵操縦士の支援のため。

 機体に搭乗しないだけでコパイロットのような存在です。人的資源を可能な限り保全しなければならない国家の都合と、機体の小型軽量化によって母艦に搭載できる数を増やすなどの理由からそうしました。
 仰る通り、通信技術が発展途上だったかつては管制機に搭乗して上空から管制していましたが、そうすると管制機に搭乗できるベンディガーの数に制限ができてしまいます。それに、管制機が撃墜されるなどのリスクがあるので、このように発展していきました。

○細かなご指摘について
・通信のラグについて
 もちろんあります。その通信ラグまで想定した上で秒単位の指示ができるため、主人公ヘルカの能力は地味ながら驚異的なものとして演出できます。
・死を揶揄われる矛先について
 部下がエースになったのはヘルカの指示だけではなく、彼女による教育によって操縦士自身の能力が向上している面が多大です。
 ヘルカはそれらを自身の手柄として認識していないので、公表することもありません。一部の上司や死んでいった操縦士自身だけが認識しており、それを知らない者たちの目には「優秀な担当パイロットを次々死なせているベンディガー」として映っています。

○わざわざロボット兵器を使う理由
 まず、例として《スノウマン》が初期に搭乗する機体の諸元を提示します。
・IV号機兵 F型(フィーネ・フルクァート)
全高:7.8m
空虚重量:30t
動力:2,160馬力ディーゼルエレクトリック
最高速力:120km/h
加速:0-100km/hを5.6秒で達成
ジャンプ能力:6m
活動時間
通常運用:約3.0時間
巡航運用:4.2時間
高機動戦闘:1.8時間
最大航続距離:360km
装甲:30mm砲弾の複数直撃に耐えられる程度
飛行ユニット:二重反転ロータ
武装
・40mm機関砲
・散弾銃
・撃発式杭打機(パイルハンマー)
・ミサイル等追加のペイロードを搭載可能
・12.7mm機銃(固定)

 設定上、過去の戦争で威圧の為だけに試作した人型兵器がたまたま大きな戦果を挙げ、周辺諸国や敵国も真似して対抗し始めたので引くに引けなくなって発展していったとい経緯があります。
 初期の機兵は全高15m級の複座式で、戦車の硬芯徹甲弾にも耐えられる重装甲でした。機動力は皆無で、複数機で敵の部隊を囲い込む役割を負います。その運用思想から《狩りにおける勢子(ヘッツァー)》と命名され、現在でもその名残が残っています。
 最終的には全高8mの小型軽量機が主流になり、車両やヘリを凌ぐ立体的な機動力を持つ兵器として運用されます。

 と、長ったらしく説明するのはまずいと思いますので、断片的に開示していけたらと思います。あまり重視しないようにしようと思ったのですが、やはりまずいでしょうか……。
 そもそもプロローグでの海戦までは、技術的に他国を圧倒的に上回っていた主人公の国は、威容の為だけに海戦でプロペラをつけた人型兵器を運用していました。正直ヘリで十分です。
 もちろん、装備や運用面での柔軟性、脚があることで敵艦に乗り込んだりもできるくらいで、ようはほぼビビらせる為だけに存在する戦車やヘリコプターの補助兵器として運用されてきたのが機兵という存在、というところから話は始まります。
 しかし陸軍での研修を経て、特定の状況下では戦力として強力だと見出し、新編成では上陸作戦における陸戦隊に限定して運用するようになります。

○技術水準について
 この世界に存在する国家ひとつひとつに微妙な差異があります。
 百年以上の戦争が継続して続いている世界で、主人公の国はほぼ単一の国家で大陸ほぼ全ての国家と戦っているので、抑え込むことはできていてもあまり余裕はありません。国家が持ちうる技術的、資源的なリソースをほぼ全て軍事に注いでおり、それを国民が受け入れている状態です。
 しかし、何らかの形で応用されているべきというご指摘はごもっともですし、面白くなりそうなので取り入れ、何か描写を考えてみようと思います。

 主人公が乗る汽車は、唯一の同盟国の鉄道で、ふたつの国の領土を縦断する長距離路線です。様々な地形に対応でき、どんな環境でもあらゆる燃料を用いて運用できる蒸気機関車が妥当かと考えました(この同盟国との間にかつて二重帝国を結成していた頃の名残。一時戦争に負けそうになった時、同盟国側が犠牲になる形で主人公の国を生かした。未だに仲が良い)。

○テーマについて
 オペレータの女の子を曇らせる、というところが出発点で書き始めたお話なので、そう言われてしまうと耳が痛いです。

 しかし個人的には「比較的安全な場所から部下を見守ることしか出来ない、否応なしに無力感を感じるポジション」の主人公ならこのテーマが最適かと考えました。
 限定的な情報しか無い中で、間接的に戦わざるを得ない精神的なストレスや恐怖感を演出できる点もオペレータ視点で描く理由になるかと思います。

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