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タイトル:リンク先訂正ですの返信の返信 投稿者: ドラコン

 >Hexaさん
 
 ご意見ありがとうございます。ドラコンです。うまく説明できなかったので、念のため、繰り返して説明します。

 まず、絹翠・薔裴母子が銀鈴一行の列車に乗り合わせるのは、都からの帰り、ではなく、福地寺の総本山から居住地の火昌への帰りです。プロット上、不必要に作中の地名を出すのも分かりにくくなりそうだったので、福地寺総本山所在地の名はあえて出しませんでした。

 現実の中国に地図で説明したほうが分かりやすいので、それで説明します。まず、都(長洛)は西安、銀鈴たちの目的地で絹翠・薔裴母子の居住地(火昌)が新疆ウイグル自治区トルファン、福地寺の総本山(天陽)はチベット自自区ラサ、乗換駅(黄蘭)が蘭州の位置です。

 絹翠・薔裴が、ラサへ行っていた理由は、教団での位を授かるのと、教主との謁見です。福地寺開祖は、「何回受験しても科挙に受からなかったことを根に持っている」です。ですから、hexaさんのご意見を拝し、「薔裴に特別の位を授けるため、特別に『童科(子供用の科挙)』を開くので連れてこい」とでもしようかと考えています。

 それに、薔裴は広告塔に「された」というより、「されかかっている」段階です。つまり、母・絹翠が夫の留守で歯止めが利かなくなり、福地寺に本格的にのめり込み「かけた」段階です。病気なら、本格的に進行するかどうかの境界線上という感じです。

 また、福地寺が薔裴を広告塔したがっているのは、現実のカルト教団が芸能人を信者に獲得して広告塔にするのと同じです。また、教主の思考回路は後述しますが、「文化の保護者」になりたかったのも一因です。

 そして、今作でつぶす対象は、総本山(総本部)ではなく、都道府県支部です。

 教主は決めてはないのですが、福地寺の思考回路としては、「信者の中から科挙合格者を出す」「科挙合格者を信者に取り込む」「信者から科挙合格者が出なければ、自分たちで王朝を開いて科挙を実施する(さすがにそこまではいっていないので、「科挙ごっこ」でお茶を濁している)」といった感じです。とにかく、科挙に対してものすごいコンプレックスを持っています。

 教主に関しては、それこそ5、6歳の子供でも、木像でも問題ないんですよね。摂政的な立場の教団幹部でいいわけですから。華は多いほうがいいかな? として、前作では「妖艶な美女」にしてみました。

 教主についてはまだ漠然としていますが、教主を女性にした場合、その思考回路は、「西太后型」ですね。

「彼女(引用注・西太后)の夢は、息子の同治帝が無事成人し、生母である自分を大切にしてくれることであった。彼女にとっての権勢とは、贅を凝らした家具調度品に囲まれて暮らし、ご馳走や旅行を楽しみ、誕生日のたびに国母として祝ってもらうことであった。つまり、至高の文化生活を満喫することこそが、西太后の野望であった。男の権力者のように、強力な軍隊保有することにも、戦争に勝利することにも、西太后は興味を持たなかったのである」(『西太后』加藤徹、中公新書)。

 逆に政府側の思考としては、本能的に「科挙に落ちた不満知識人が加わっているカルト教団は反乱予備軍」です。中国史を見ると、後漢末の黄巾党、元末の紅巾党、清末の太平天国と、王朝末期になると宗教的色彩がある反乱軍が出てきますからね。

 とはいっても、知識人を取り込まねば政権運営に支障をきたしかねません。あからさまな弾圧は、政府側の評判が落ちるので、やりにくいです(福地寺の存在は苦々しいが、「不満知識人の受け皿」として必要悪的な面がある)。

 現時点で、政府と福地寺の対立構造はこんなところです。悪役として、カルト教団を思い付いたのは、「第一研究室」の記事「恐ろしい存在が見せるお馬鹿な面」が念頭にあったからです。ただ、悪役は考えていても、あまり面白くないですね。作中の人物は、自分(作者)の分身なので、悪いことをやらせたくないですからね。考える気が起きにくいですよ。それに、悪役は使い捨てになりがちですから。

http://www.raitonoveru.jp/howto1/gyagu/10.html

 オウム真理教も、1990年の衆議院選挙に立候補して、象さんの仮面を着けて踊ったり、アニメを作ったりしていましたからね。カルト教団は大まじめにおバカなことをやってくれるんですよ(『「カルト宗教」取材したらこうだった』藤倉善郎、宝島SUGOI文庫)(『たのしいプロパガンダ』辻田真佐憲、イースト新書)。ついでに、独裁国家(特に北朝鮮)と暴力団もおバカな一面がありますから。
 
 拙作は「コミカル路線」と、考えていましたね。ですので、銀鈴相手の裁判ごっこは、法廷コントにしたいですね。

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