「白銀と籠の橙宵の年」の批評
回答者 慈雨
藤さま、はじめまして。よろしくお願いします!
御句拝読しました。まだまだ30℃前後の日が続く中、雪の句はやや感情移入しにくい感もありますが(汗)、年明けの綺麗な景色は句にしたくなりますね☆
鈴蘭さまのコメントとも重なりますが、いくつか気になった部分をコメントさせてください。
◯コメントによると「机の上に籠」とのことですが、句の中に場面転換の要素がないため、雪の上に籠があるように見えてしまいそうです。
◯季重なりが強いので、解消したいです。
●「白銀」…季語ではないですが、要するに雪(冬の季語)のことですよね?辞書でも「白銀」を引くと「降り積もった雪のたとえ」と出てくるくらいですので、限りなく季語に近いと思います。
●「橙」…「蜜柑」は冬の季語ですが、「橙」は秋の季語で別物です。
●「宵の年」…新年の季語です(「年明けに旧年を振り返る」の意味)。
そう考えると、御句は季語を三つ並べただけのような句になってしまっているので、構成を再考したく思いました。
◯感動の中心を明確にすると良いと思いました!
原句は「外には白銀のような雪が積もっている。家の中では蜜柑が籠に載せてある。今は年明けで、私は去年のことをふり返っている」――と情報が多すぎるので、季語を「雪」「蜜柑」「宵の年」のどれか一つに絞って、作者の感動を描きたいですね。
(白い雪と橙色のミカンの色の対比を詠みたかったのかもしれませんが、必然的に季重なりとなり、難易度が高いです)
・深雪や去年の旅を語り合ふ
・蜜柑剥く今年はどんな年にする
・新しく買つた歳時記宵の年
とか。いろいろ試してみてください~!
点数: 2
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とある年明け日、外を見ると白銀のような雪。机の上の籠には橙色の蜜柑があるという情景を表現しました。